年間アーカイブ

伝統構法 | 松井郁夫建築設計事務所「木組の家づくり」

2024年04月15日 Mon

第21期「木組ゼミ・古民家講座」始まりました

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今年で21期を迎える「木組みのデザインゼミナール」始まりました。

初日は「古民家再生講座」のオリエンテーションでした。

例年より多くの22名の受講生との初講座です。

みなさんの自己紹介を聞いて「古民家再生講座」に期待されていることがわかり、身の引き締まる思いです。

最初の座学では最近ブームで人気の古民家ですが、その年代が曖昧なこともあって「古民家の定義」を行いました。

「木造軸組工法の近代化」源愛日児著(中央公論美術出版)の定義に従い江戸時代まで遡って解明しました。

添付した「書評」を御覧ください。

拙著「初めての人にもできる!古民家再生絵本」ウエルパイン書店でわかりやすく解説し、

たくさんの「古民家再生事例」を見ていただきました。

午前~午後と1日がかりの長い時間のゼミでしたが、みなさん興味深く聞いていただけたようです。

次回は「日本民家園」で実際の古民家を見ていただき次次回「江戸東京たてもの園」で江戸期の農家の実測研修です。

受講生のみなさんには古民家の理解と実物に触れていただき実践力を身に付けていただきます。

他の勉強会にはない貴重な体験を通して日本の古民家の良さを後世に伝えてほしいと思います。

 

 

2024年04月03日 Wed

満員御礼「第21期・木組のデザインゼミナール」

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ひとつひとつの家を教科書のようにつくりたいと願っている松井郁夫です。

おかげさまで4月14日から始まる「第21期・木組みのデザインゼミナール」が満員になった御礼のブログです。

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毎年お送りしている「木造住宅」のスキルアップ講座がおかげさまで21期を迎えました。

毎回、参加者を募集しながら今年は何人集まるのだろうかと気をもんでいるのですが、

講座の始まる寸前には毎回12・3名になってホッとしています。

おかげさまで今期は定員の20名になりました。

毎回ひとりひとりの提出課題を添削するので、少人数制となっております。

 

「木組ゼミ」の特徴は木造住宅の設計を軸組みである「架構から学ぶ」点にあります。一

いまは「大壁」と言われる柱や梁の骨組みを包んで見えなくしてしまう工法が主流ですが、

この講座では「真壁」と呼ばれる柱や梁を見せる「架構」をデザインするという造り方にこだわっています。

日本建築は「真壁」という木材をすべて現しにする「軸組工法」が本来の姿です。

「木組」という呼び方で大工職人の腕前が問われる仕事です。

大工職人は金物に頼らない木と木を組み上げる木組の「継手・仕口」を使えれば一人前となります。

木造住宅の設計者が最初にぶつかる構造の壁でもあります。

 

江戸時代以前から続く伝統の技で、木の「めり込み」と「摩擦」で力を「減衰」することで地震に耐えるという地震国日本に最も適した工法と言えます。

本講座では「むかし」の仕事をつたえる「古民家」に学び、「いま」現代の建物に活かすし「みらい」につなごうとしています。

松井事務所では「むかしといまをみらいにつなぐ」を理念にこれからも「木組のデザインゼミナール」をスキルアップを目指すみなさんにお届けしたいと思っています。

今年は思いがけず受講生が多人数になりました。プレカット全盛時代に木の家を架構から学べる講座は本講座しかないようです。

受講生の皆さんありがとうございます。古民家の実測や見学案内、演習課題の添削に講師陣もがんばりますのでよろしくお願いいたします。

第21期木組のデザインゼミナール受講生募集

 

 

 

2024年03月21日 Thu

「社会的責任」のとり方

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建築行為は常に社会性が大切であり「あらかじめ取るべき責任がある」と考えている松井郁夫です。

今回は「社会的責任」についてお話ししたいと思います。

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生活の営みの「場」である建物を世に出すことは様々な意味で責任ある行為です。

まず場所を確保しなければなりませんし材料も用意しなければなりません。

そして何よりも生活する人の「健康」と「安全」を確保する必要があります。

 

まさに建築基準法の第一条には「国民の生命と財産を守るべき」という記述があります。

もちろん「美しさ」や「快適性」も必須事項です。

 

私の出身である東京芸術大学では「美は全てを統合する」という理念を掲げています。

尊敬する民藝運動の創始者柳宗悦は「用の美」を運動のテーゼに日本中の工芸品に新しい息吹を与えました。

 

そこには創作行為に対する厳しい「審美眼」と長く使うことに対する「製造責任」がついて回ります。

AIで可能性が広がり「真偽」さえも曖昧になったいまこそ「ものづくり」の世界に「安全性」の確保が求められます。

 

本来「ものづくり」に関わる人間には誰に言われなくても持つべき「社会的責任」があります。

「社会的責任」は、しくじる前にあらかじめ取っておくべき「責任」といえます。

言い換えれば「倫理観」や「正義感」かもしれません。

 

何も「無い」状態から「有」を生み出すことは女性の「出産」に似ているかもしれません。

生みの苦しみは、その後長く続く「育て」の楽しみに変わるからです。

 

設計行為も作る前から「社会的責任」を負うことになりますが、生み出したあとは育てることに喜びを見出したいと考えます。

とりとめもないお話で失礼しました。

 

2024年03月18日 Mon

「北区サイン計画」のいま

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都市に住む人たちが街に共通の思いを持ち続けられたら素敵な「コモン」ができると考える松井郁夫です。

今回は37年前に東京都北区で試みた「まちなかのサイン計画」のいまを訪ねました。

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まさにバブル景気が始まる1984年は日本中の自治体が「サイン計画」を策定し始めた頃です。

アーバンデザインを標榜していた私にも北区の「サイン計画」の実施設計が依頼されました。

「都市設計」と呼ばれた「アーバンデザイン」はアメリカで始まった都市の設計です。

いわゆる「都市計画」が広範囲な地域の人口構成や物流などを計画する際に「インフラストラクチャー」である道や公園、公共建築の詳細な「デザインコード」を創るのが「都市設計」(アーバンデザイン)の仕事です。

大学院で「楽しく歩ける街」づくりにをテーマにしていたころ横浜の都市計画にめぐりあい「岩崎駿介」さんに憧れた私は「アーバンデザイン」で日本の街をいきいきと活性化できると考えていました。

当時「日本システム開発」という大蔵省の外郭団体の研究員と知り合い各地の「都市設計」をお手伝いしておりました。

その頃北区では飛鳥山を中心とした都市景観づくりの一環として「まちなかのサイン計画」を策定中で、わたくしがデザインを担当しました。

計画策定にはいきなりサインを造るのではなくて「街歩き」から始まりました。まず対象の街の「歴史や産業」を知るのです。

王子駅周辺は北区役所や歴史ある王子神社や王子稲荷がありました。歓楽街の赤羽や芥川龍之介などの文豪の住んだ「田端文士村」など、北区は話題の豊富なところです。

そこでサインは単なる「案内板」ではなく「市民と街をつなぐ」「コミュニケーションツール」として考えました。

先日「せんとうとまち新聞」の主催者の栗生さんたちの活動が「王子駅ガード下ギャラリー」で展示されたことをFBで知って久しぶりに昔のサインに会いに行きました。

「王子ギャラリー」はJRの線路の高架下を利活用するために計画されました。鉄のコラムとフラットバーを組み上げた架構に展示パネルを仕込んだトンネルです。

歴史ある王子神社と駅前をつなぐ「タイムトンネル」です。周辺には公共施設を案内する「総合サイン」や「街角サイン」などがあります。

37年経っても更新されて健在で、道ゆく人たちの役に立っているようで嬉しくなりました。

お近くを通りお時間があれば覗いてやってください!

2024年03月07日 Thu

「デザイナー誕生」本阿弥光悦にちなんで

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デザイナー誕生

国立博物館平成館で開催されている「本阿弥光悦の大宇宙展」は圧巻の展示でした。

刀鍛冶の家に生まれ、蒔絵師として国宝「舟橋蒔絵硯箱」を制作し、書家としては俵屋宗達とのコラボレーションで美しい和歌をしたため、楽茶碗を焼き、まさに大宇宙展にふさわしい内容でした。1962年の美術選書「デザイナー誕生」では日本最初のデザイナーと称賛されています。その才能あふれる作品は当時も現代も社会に大きな影響を与えてくれています。

翻って私たち設計者には何を社会に伝えられるでしょうか?建築は総合芸術と言われてますが技術と美術をつなぐ行為だと思います。しかも社会性を求められています。優れた芸術がそうであるように時代を反映し新しいみらいを提案し訴求する力を持たなければならないと思います。本阿弥光悦が建築家であったらどんな建物を造っただろうと考えさせられた展覧会でした。会期は3月10日まで。

2024年03月03日 Sun

「真の文化の伝承者は職人である」白鷹幸伯

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日本の伝統を今に伝えみらいにつなごうと考えている松井郁夫です。

今回は文化の伝承者について描きました。

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法隆寺の大工であった故西岡常一さんとともに活躍した野鍛冶の白鷹幸伯が言っていた言葉が最近また耳に響いてきました。

いわく「真の文化の伝承者は職人である」「文化の伝承は大学の研究者や設計者のものではない」「むかしから受け継いできた伝統を無心に作る職人こそが真の伝承者である」ただし「職人は社会を俯瞰できないから自らの地位を知らない」

また民藝運動の発足時に書かれた「趣意書」に柳宗悦は「民芸には純粋な日本の世界があります。

外来の手法に陥らず、他国の模倣に終わらず、全てをこの国の自然と伝統から汲んで日本の存在を鮮やかに示しています。

おそらく美しさにおいても日本の独創性を顕著に示しているのは各地に残る民芸でしょう。

「民芸」には実用の美を見ることが出来ます。古い「民芸」の前に立つと、無名の職人たちの声が聞こえるようです。(中略)

わたしたちはながらく日本の工芸の本質が「民芸」を貫いてきたにも関わらず、あまりにも普通で身近なものとして気づかずにいました」

私はいま「職・人新世の時代」が来ていると感じています。

ものづくりの世界が手仕事を離れてデジタルに移行したいまこそ、手仕事の大切さを知るときではないでしょうか?

幸いなことに若い職人の中にはデジタル時代を生き抜く「技能」と「技術」を兼ね備えた新人類が出現してきました。

彼らに共通のことは、すでに職人の修行の中で「伝統技術」を身に着けている上に企画や設計までもこなしていることです。

SNSを駆使して自らの情報発信にも長けています。手仕事のできる設計者です。

彼らこそが「真の日本の文化」を担ってくれることに期待します。

 

2024年03月01日 Fri

伝えること

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伝統的構法で丈夫な暖かい現代住宅をつくり続けている松井郁夫です。

今日は仕事の伝え方について描きました。

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「仕事は見て覚えろ」と言われて親方から教わることがなかった我々世代の人間はいまのスタッフを育てることが下手だと思う。

手取り足取り教えてもわからないところは分からないのだから、結局わかるまで何度も同じ間違いを繰り返す。

職人の世界ではやってはいけないタブーばかり注意されるので、そのことに気を付ければあとはやっていいことがたくさんある自由な世界なのだが、若い頃は気づかない。

職人は「経験」を重ねて「技能」を磨く。やってはいけない経験は身体が覚えてくれる。ところが「知識」はやっていい「技術」を詰め込むので、やってはいけないタブーがわからない。

「技能」と「技術」の違いはそこにある。以前は設計者には資格試験で経験年数を聞かれたこともあった。いまでは試験に合格してから経験を積むことで資格が取れる。おかしな傾向だと思う。

だから若いスタッフには自らの手で失敗して経験を積んで欲しいが雇用主としてはそれも困る。そこには仕事を見て覚えるくらいの観察力と器用さを持ってなければならないようだ。いまやそんな若者はいないか?出よ!スタッフ〜ッ!笑

2024年02月18日 Sun

「浜松の木組の家」上棟しました。

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丈夫で暖かい木組の家を作り続けている松井郁夫です。

今回は「浜松の木組の家」の建て方見学会の報告です。

工務店は「木ごころ工房」の松村さんです。

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当日は晴天に恵まれて、早朝から終日建て方日和でした。

「木ごころ工房」は伝統的な木組みに特化した工務店だけあって、

職人さん同士のチームワークも大変良く夕方には棟が上がりました。

見どころは大黒柱の通りのダイナミックな「門型架構」です。

壁の中に「貫」を挿入しながらの建て方は慣れないと難しいのですが、

松村さんたちは各自の持ち場で木と木に格闘していましたが

見事な連携で美しい軸組を組み上げました。

建主さんは20年前の「木組のデザインゼミナール」OGの方です。

上棟おめでとうございます。みなさんご苦労さまでした。

最後まで怪我のないよう引き続きよろしくお願いいたします。

 

 

 

 

 

2024年02月11日 Sun

「房総の古民家再生」始まります

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「むかしといまをつなぐ」丈夫で暖かい古民家再生を実践している松井郁夫です。

今回は房総半島の古民家を再生します。

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千葉の房総半島には黒潮に乗ってやってきた南方系の古民家が数多く残っています。

今回の民家は南方系ではありませんが、明治の建設で集落では古い民家です。

現在は残っている古民家の両翼に昭和に建てられたと思しき建物が増築されています。

平屋の建物で全体に約60坪くらいの大きさです。

若いご夫婦と4人のお子さんが暮らす住まいになる予定です。

古い架構を活かして現代的なインテリアを考えています。

少し時間がかりますが時間を超えて住み継がれる「むかしといまをみらいにつなぐ」家にしたいと考えています。

 

 

2024年02月06日 Tue

「手描きか?CADか?」アナログ人間のつぶやき…

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快適で心地よい家づくりを目指している松井郁夫です。

今日は設計者として最近思うところを書きました。

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いまや設計図はCADで書くことが当たり前になりました。

コンピューターを使って引く線は正確無比で狂いがありません。

縮尺を変えても作図の時はミリ単位で製図するので原寸で描くのと変わりありません。

現場で職人さんと図面を共有し検討するにも正確です。

そのことは充分わかっていながら松井事務所では作図を手描きの図面に戻しました。

松井がどうしてもCADに馴染めなかったということもありますが、

木造の住まいをプレカットを使わず手仕事で造っているので、

図面も手描きがちょうどいいと感じていました。

これまでも現場で指示するときはその場で手書きのスケッチを描いて職人さんに直接渡していました。

職人さんは手描きのスケッチを喜んでくれて「漫画を書いてくれヨ」といわれます。

CAD図面よりわかりやすいと言ってくれます。

私は少年時代に漫画家を目指したこともあってそう言われることにも悪い気はしません。

最近では以前のようにT定規に鉛筆で描くことが楽しくなりました。

一本一本の線を確かめながら描くので毎回ワクワクしながら描いてます。

手作業がこんなに楽しいなんてなぜ今まで気が付かなかったのだろう?

多分この楽しさは住まい手に伝わってくれるだろうと勝手に考えているアナログ人間のつぶやきでした!笑

図面は「篆刻美術館」1991年

2024年02月03日 Sat

再掲:いよいよ「浜松の木組の家」上棟見学会が近づきました。

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丈夫で暖かい木の家をつくり続けている松井郁夫です。

今回は「上棟見学会」のお知らせです。

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静岡県浜松市内の住宅地に「木組の家」が上棟します。

足掛け3年かけてじっくりと取り組んできた家です。

無駄のないシンプルな骨組みは「木組のスタンダード」と言えるほど整理しました。

無駄のない架構は床下の「足固め」が丈夫な足元をつくり、

粘り強く倒壊しにくい「貫」を壁の中に入れて、

柱と梁と桁の3つの部材が一体になった「折置組」といわれる強い接合部で

「門型フレーム」を構成しています。

上棟時には一本一本の無垢材が伝統的な「継手・仕口」で組み込まれてゆくダイナミックな姿を見ることが出来ます。

全て職人の手刻みで加工した木組の建て方の様子はなかなか観ることができない一大イベントです。

是非この機会に地元産の天竜杉の美しい「木組」の架構の組み上がる醍醐味をお楽しみください。

お申し込みは、ワークショップ「き」組事務局(松井郁夫建築設計事務所内)まで

メールアドレスok@matssui-ikuo.jpもしくはFAX03-5996-1370までお申し込みください。

地図をお送りいたします。

2024年01月29日 Mon

「つくばの離れ・古民家再生」

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現在進めている古民家再生です。耐震補強はもちろん暖かい家を目指します。

母屋はすでに建て替え済みで「離れ」の古民家が残りました。

建主さんが学生時代に勉強した思い出の建物です。

風通しが良くて快適だったとおしゃる古民家は開放的です。

このままの改修ですが吹き抜けを設けたり板の間に変えたりの小さな再生です。

 

2024年01月25日 Thu

「浜松の木組の家」上棟見学会のお知らせ

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静岡県浜松市の市街地に「木組の家」が上棟します。

依頼者はワークショップ「き」組の「木組のデザインゼミナール」の修了生です。

建主さんは建設現場の監督経験のある方で「き」組の家づくりの仕組みに共感されて依頼されました。

地元天竜の杉を使い伝統的な「継手・仕口」を手刻みで加工した「金物に頼らない」木組の家です。

古民家に学んだ地震に粘り強く丈夫な架構は「木のめり込み」と「摩擦」で力をいなす「減衰設計」です。

時間をかけて整理した架構は「貫」と「足固め」という部材を「折置組」という強固な仕口で組み上げています。

シンプルで丈夫な架構は「き」組のスタンダードなタイプとなりました。

さらに「き」組では暖かくて明るい温熱向上を目指しています。

お申し込みはFAXもしくはメールでお願いします。

伝統的な木組の家の木と木が組み上がっていくダイナミックな建方を観る事ができる見学会です。

ぜひこの機会をお見逃しなく日本の誇る伝統的な木組の世界をお楽しみください。

2024年01月11日 Thu

「大宮の平屋」始まります

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あけましておめでとうございます。

元旦から能登を襲った大地震で正月気分が吹き飛びました。

被災された方たちに支援が届き一刻も早く復旧されることを望みます。

今更ながらに地震に強い丈夫な家づくりを目指さなければいけないと気を引き締めた松井郁夫です。そこで今回は地震に強い新しい平屋のご紹介です。

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6年前から松井事務所に依頼しょうと考えていたとおっしゃる方から連絡をいただきました。

JR大宮駅からほど近い、大きな椎の木が生えている広い敷地の農家の方です。

すでに何年か前に建てられた木組みの家にお住まいですが、

同じ敷地に新たにお母様と子どもたちのために新築することになりました。

そこで広い敷地を分割して南向きの大きな平屋を計画しました。

子どもたちも成人しているので個室はゆったりと八畳の部屋を4部屋用意しました。

これからの家族構成がどう変わるかわからないので、

丈夫な架構にライフスタイルが変わってもいいような可変的な間取りにするために

架構はそのままに個室や水廻りを自由に配置できる構造計画を立てました。

現在2間グリッドの柱と梁の軸組模型を作って検討をはじめています。

丈夫な木組のセオリー通りに「足固め」と「貫」と「折置組」の「門型架構」です。

大きな揺れには基礎の上を滑って免震的な建物になるように「フラットな基礎」に「土台足固め併用」の床組が乗ります。

これで大きな地震にも上屋が壊れることはありません。

2007年から2011年まで行われた国土交通省の「伝統的木造住宅の実大実験」をお手伝いして得た知見を活かしました。

規則正しく並んだ木組が丈夫できれいな架構をつくります。さらに温熱向上の工夫を加えて完成が待ち遠しい家です。

少し時間がかかりますが、ご期待ください。

 

2024年01月05日 Fri

輪島の震災について

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暖かくて丈夫な家をつくりたいと願っている松井郁夫です。

2024年の元旦に起きた能登半島を襲った地震についてお送りします。

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能登半島の地震は先頃まで頻繁に起きていましたが、ついに震度7の大震災を引き起こしました。

今回の地震で地殻が西に最大1.3M移動し0.8m隆起したと言われております。

火山性の地震ではなく地下水の圧迫による地殻の変動が原因だということです。

能登には志賀原発があります。幸い休止中で大きな被害はなかったということですが冷却水のプールが溢れたりオイルが漏れたり少なからず異常は認められました。

このあたりは断層が幾筋も認められる地震の巣です。もし稼働中であったら?被害の大きかった珠洲に原発が作られていたら?

思わず福島の原発事故が脳裏をよぎりました。

輪島市内の朝市の立つ繁華街は火災が街を襲い壊滅的な崩壊となりました。

被害に合われた市民のみなさんと街の一刻も早い復旧を望みます。

それにしても地震災害の多発する日本の緊急支援措置はお粗末です。

避難所になっている寒い体育館に身を寄せる人たちのプライバシーは確保できていないし仮設トイレや非常用の水・食料もすぐに底をつく有様です。

市内の日本家屋はことごとく倒壊しています。老朽化した家屋の屋根は重い瓦で壁は土壁です。

高齢者が多くて耐震化率も低かったと聞いております。

建築に関係する身としてはニュースで映像が流れるたびに歯がゆい思いがします。

日本の家はこんなにも地震に弱いのか?自分の造っている建物は震度7にも耐えるか?自問自答が続きます。

大地震の度に建築従事者に与えられた責任の大きさを痛感しないわけにはいきません。

阪神大震災のときの惨状を見かねて丈夫な木の家のつくり方を「木造住宅【私家版】仕様書」に執筆したのも28年前の40歳でした。

設計者の使命として第一に「命の守る家つくり」を社会的責任と心がけて設計を進めていきたいと思います。

 

 

2023年12月29日 Fri

お詫び

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現在、松井事務所のHPのリンクの一部に不具合が生じております。

くり返し同じブログが表示されることがありますが、その他は健全です。

しばらくご迷惑をおかけしますが、お正月明けには改善できると思います。

メールなどは正常に届きますので、どうぞご利用ください。

それではみなさま、良いお年をお迎えください。

                      松井郁夫・拝

2023年12月28日 Thu

正月休みのお知らせ

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松井建築設計事務所は2023年12月28日から2024年1月8日までお休みをいただきます。

2023年10月23日 Mon

YouTube 第二弾 「木組の家と古民家再生」事例紹介

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【YouTube 第二弾「木組の家と民家再生」事例の紹介】

前回のイエプロTVの取材では事例写真がなかったので今回改めて撮影をしていただきました。

解説付きの番組はこちらからご覧ください。

2023年09月11日 Mon

「天橋立の家」白模型完成

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いつか古民家になる暖かくて明るい家をつくりたいと望んでいる松井郁夫です。

 

進めて参りました「天橋立の家」の実施設計が終わり白模型1/50が完成しましたので公開します。

 

 

敷地が道路より低いので床を上げました。高床式です。

さらに「懸けづくり」という「清水の舞台」のような木組です。

 

大地から浮いた平屋の建物が質実剛健で力強い架構です。

模型を建主さんにお渡しして見積もりに入ります。乞うご期待!

 

2023年09月07日 Thu

コラム「職人新世の住まい論」

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丈夫で快適な住まいを無垢の木と漆喰でつくり続けたいと考える松井郁夫です。

今回は単行本の執筆のために職人さんを取材した記事を紹介したいと思います。

 

 

広島で活動している大工棟梁で設計もこなす若き棟梁・佐々岡由訓さんと知り合ったのは2019年の「木の建築賞」の審査のときです。

「木の建築賞」は木の建築を顕彰する「木造フォラム」主催の審査会で全国を4つの区域に分けて審査します。

 

佐々岡さんの自宅が九州中国地域の審査会に応募されたのですが、
小さな住宅で控えめな外観の家はどの審査員の眼にも止まらなかったそのパネルを松井が引き上げて、他の審査委員にこの家の優れた点を解説し「木の建築賞」を受賞しました。

 

佐々岡さんは広島大学の建築科を卒業された後、高松の「六車工務店」に大工として入所してから独立したという変わり種です。

六車棟梁は旧知の仲で拙著「日本列島・伝統構法の旅」の取材で何度か下小屋を訪ねました。弟子にはノミや鉋の研ぎ方などよりもいきなり墨付けをさせるという独特の指導をしています。

5年で年季が明けるという弟子の育て方は今でも続けてられるようです。佐々岡さんもそこで年季が明けて独立しました。

 

応募作の自邸は六車棟梁仕込みの伝統の木組の家を「土壁に断熱材を貼る」という「温熱向上」を試みて省エネの時代を反映しているところに注目しました。

自邸は広島でも評判で、さまざまな賞を取りました。

その後もシンプルで美しい木組の家をつくり続けており何度か広島まで見に行きました。

 

あまり内覧会に行かない松井にしては珍しいのですが、どうしても佐々岡さんの建築が気になっていたのです。

 

先週も工事途中の建物を見てきました。相変わらずシンプルでケレン味のない気持ちの良い家でした。

詳しくは現在執筆中の「(仮)職人新世の住まい論」という本で紹介したいと思います。

 

木組の設計ができて温熱にも力を入れる大工棟梁ってちょと素敵ですよね。

本の出版にはもう何人か新世代の職人さんを取材し紹介してこれからの伝統構法の進むべき道を示したいと思います。

乞うご期待!

 

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