江古田の家Ⅱ

2021年08月16日 Mon

「白模型」のはなし

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設計の段階で、模型をつくることがよくあります。 

建築は、三次元の立体ですから、二次元で描かれた図面やスケッチなどでは、三次元空間を考えるには自ずと限界があります。

そこで、模型には縦・横・高さがありますから、三次元がわかりやすいのです。模型を作る目的には、いくつかありますが、設計者が建物の立体を把握したい時には「スタディ模型」をつくります。

設計者は、「プロポーション」や「マッス」「ボリューム」を正確に知りたくて図面から立体に置き換えてスタディするのです。

数多くつくって、「消去法」で気に入った形を探る人もいます。模型の数が、スタディの証と言わんばかりです。

わたくしの事務所では、すべての図面が出来上がってから模型をつくります。立体は最初から頭の中で3Dが浮かんでいますので、スタディと言うよりも建主さんへの「プレゼンテーション」のための模型です。

一般の依頼主さんは、図面を見ても立体を想像できないので、模型は喜ばれます。外観だけでなく室内の階段や家具を造り込むと具体的なイメージが湧くようです。

しかし、ここで気をつけるのは、あまりにもリアリティがあると俗っぽくなることです。

設計は、オーナーの夢を叶えることが仕事なので、実際の建物が出来上がるまでに何度もイメージを確認して、最終的には実物で現物に落とし込むのです。

リアルさは完成したその時で良くて、模型段階ではイマジネーションを膨らませて、最後まで夢の実現を探るのです。

そのためには、模型は白い無地のほうがいいと思います。素材の色や質感はどうやっても模型では表現しきれません。スケールが違うからです。

若い頃、張り切って色紙で模型を作って、叱られたことがります。

「色や形にとらわれるのは、美術大学を出た奴の悪い癖だ!」「木は天にのびのびと延びるように!魚は水の中を生き生きと泳ぐように!つくるのだ!」と関根伸夫という彫刻家に言われました。中国の画論「気韻生動」という考えだそうです。

その当時は、哲学的で理解できませんでしたが、模型に色や素材感を表現するとそこでイメージが止まってしまいます。

つまり「夢」が膨らまないのです。それから、むしろ白無垢のほうが、いろいろと想像力を掻き立てるのでいいと思うようになりました。

なので、模型はいつも白です。事務所では「白模型」と呼んでいます。様々なスケールでつくりますが、プロポーションはもとより模型の窓から覗く色のついた景色が気に入っています。まさに「景ひかり・かげ」と「色いろ」です。

2021年02月21日 Sun

「江古田の家Ⅱ」竣工写真

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ワークショップ「き」組で取り組んでまいりました木組の家「江古田の家Ⅱ」が竣工しました。

プロのカメラマンの写真撮影に同行したので、事務所で撮った写真を先行公開します。

プロカメラマンの写真は「き」組のHPから追って公開します。

まずはこちらから、どうぞご覧ください。

ワークショップ「き」組HP

2020年08月23日 Sun

「江古田の家Ⅱ」上棟しました。

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8月20日にライブ配信いたしました「江古田の家Ⅱ」が、無事に上棟いたしました!

これからも時々ご報告させていただきます!

「江古田の家Ⅱ」上棟しました!

2020年08月07日 Fri

「江古田の家Ⅱ」8月20日建方ライブ配信

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8月20日に「江古田の家Ⅱ」の建て方を行います。

いつもは上棟後に構造見学会を開催するところですが、コロナウイルス感染症拡大の状況を踏まえ、今回はワークショップ「き」組の Facebook から建て方のライブ配信を行います。

建て方当日、8時~17時の間に何度か配信しますので、以下のページからアクセスしてご覧になってください。

Facebook に登録していなくてもご覧いただくことができます。

 

ワークショップ「き」組 アカウント

https://www.facebook.com/kigumi

 

木組の架構が立ち上がる様子を見れるまたとない機会ですので、お見逃しなく!

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