プロジェクトレポート
2019年12月31日 Tue
木組みの家が難しいと感じている方に向けて、松井事務所が日頃実践している優しい木組の家づくりを絵本にしています。
手書きのイラストの解説を付けて、初めての人にもわかりやすく、すぐに実践できるようにしています。
ウエルパイン書店より来年春頃の出版になると思います。乞うご期待!
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2019年12月23日 Mon
昨夜は、松井が若い頃にお世話になった二人の師匠に事務所に来ていただき。お二人の再会とわたくしへの激励をいただきました。
岩崎駿介さんは、松井がこの世界に入るきっかけを与えてくれた都市計画家です。45年前にインダストリアルデザインを専攻していた学生が、横浜のアーバンデザインに感動して、都市設計の道に入る決心をしました。当時、岩崎さんは、横浜市の都市計画室長でした。そこで都市に目覚めたわたくしは、藤本昌也先生の率いる「現代計画研究所」に入所しました。都市計画と建築設計の両方をを手掛ける事務所で、都市計画室に配属され、お世話になりました。
その後、岩崎さんは国連の所員として、発展途上国に行き日本ボランティアセンター(JVC)を立ち上げられました。いまのわたくしと同じ年の64歳から茨城県の三郷で自力建設のご自宅を建設中です。先日、建築学会環境賞も受賞されました。素晴らしい木の家です。当事務所の「木組みゼミ」でも何度か工事のお手伝いをさせていただきました。来年もデッキの修理に出かけます。
藤本先生の事務所では、都市計画を学びましたが、故・田中文男棟梁との出会いも先生の事務所です。その後わたくしが大工棟梁のもとに修行に行くきっかけになった棟梁です。三澤文子さんは、後輩で歓送迎会が一緒でした。ふたりとも「藤本スクール」の卒業生でいまも「住宅医」で一緒に理事をしています。
久しぶりの再会で話は尽きなかったのですが、お二人にはわたくしの仕事のスライドも見ていただきました。お二人のお話をお聞きしながら、この世界の広さと深さをあらためて実感しました。
岩崎さんからは、「美しい街並みを作る会」を立ち上げようと提案いただきました。おふたりとも18歳年上の82歳ですが、しっかりしろと激励されてばかりで、緊張のあまり、写真を撮るのを忘れてしまいました!(笑)
ここには、お二人のポートレートを掲載させていただきます。岩崎さん藤本先生どうもありがとうございました!
64歳の若輩ものですが(?)これからもお世話になります!よろしくおねがいします!
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2019年12月07日 Sat
2019年11月14日 Thu
日本には古民家が14万軒残っているといいます。年々空き家が増加する中に古民家も含まれています。それでも民泊法が施行されてから、古民家の利活用の道は広がりました。しかしながら、一方では「暗く」て「寒い」と言われ壊されている古民家の数も年々増えています。耐震性能不足から「既存不適格」というレッテルを貼られて壊されているのです。
これまで、古民家の改修は、耐震性能と温熱性能の両方を満足させることが難しいとされてきましたが、「漢方の薬局」は、275年前の建物でありながら、橋本工務店の施工と夏見工務店の温熱計画と川端設計の耐震設計、元所員の望月麻紀さんの素晴らしい作図のおかげで、全てをバランスよく改修できたことが評価されて、今回の受賞となりました。ありがとうございました。
これからも日本中に残る地域の歴史を包括した古民家の再生に取り組んでいきたいと思います。大変長い時間がかかりましたが、設計を依頼していただいた竹内さんご夫婦に感謝します。
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2019年11月11日 Mon
埼玉県川口市に建つ民家は、昭和2年築の建物ですが古民家の要件を供えた立派な木造住宅です。
3年前から相談をお受けしていました。工務店の選定に時間がかかりましたが、ようやく工事が始まりました。
ご報告が遅れましたが、すでに何度かの定例会を重ねております。
工事を受けていただいた工務店は、山口工務店。松井が講師を務めた国土交通省のプロジェクト「大工育成塾」に教え子がいた工務店です。
本現場では、腕が良く、丁寧な神谷棟梁が、壁のモックアップを作って待っていてくれました。ありがとうございます。
建主さんを交えた定例会は、実にスムーズです。耐震+エコ改修の模範となる再生がまた一つ増えると思います。
引き続きよろしくお願いいたします。
2019年10月29日 Tue
滋賀県長浜市木之本の古民家再生「漢方の本陣」が日本エコハウス大賞のリノベーション部門の大賞をいただきました。
耐震+エコ改修で、床下エアコン一台で65坪の生活空間を温めます。
足掛け6年間という長い時間を掛けて、丁寧に工事をしてくれた、橋本工務店のみなさん、耐震補強設計の川端眞さん、温熱設計のアドバイスをいただいた夏見諭さんありがとうございました。
何より275年前の古民家を再生することを決断し、私にこの仕事を依頼してくれた竹内夫妻に感謝です。
みなさん、おめでとうございます!
写真はエイ出版「フロアスタイリングBook」から
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2019年10月23日 Wed
お待たせしました!
新刊本「古民家への道」民家再生―日本を住む が届きました。
古民家に住みたい方、古民家を直したい方のための実践技術が写真と図面付きで描かれています。
ブームとは一線を画した古民家再生の「理念」と「技術」の一冊。
2019日本エコハウス大賞受賞作「漢方の本陣」も仕組み図のスケッチ付きで掲載されています。
本屋さんに並んでいます。お手にとってご覧下さい。
13事例 オールカラー202頁 ¥2400+税 ウエルパイン書店
目次より抜粋
古民家再生宣言/伝統構法と在来工法の違い/日本の家は軸組でつくる/「貫はやめてはいけない」/
足固めの再発見/胴差しはなかった/筋違いは台風対策から地震対策に変わった/民家は再生機構をもっている/
リフォーム時代の混迷/限界耐力設計法という方法/温熱環境を向上させる/これからの日本の家をつくる
下記Amazonより購入できます。
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2019年10月03日 Thu
横須賀で講演会を開催します。
「古民家への道」
2019年10月10日(木)13:30
ヴェルクよこすか4F 第一研修室・第5会議室
横須賀市 日の出町1-5
新刊本出版に先立つ講演会です。
「古民家再生」から「木組の家づくり」まで、その理論と実践をお話させていただきます。
お近くの方は是非ご参加下さい。
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2019年09月25日 Wed
古民家再生の実践が、本日発売の「フロアスタイリングB00K」(エイ出版)という雑誌の取材を受けました。
古民家の床下の造り方に着目してくれました。13ページの特集です。本文の抜粋。チラ見せです。
耐震と温熱性能の向上は床下に秘密があります。是非お手にとってご覧下さい。
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2019年09月16日 Mon
日本には古民家が14万軒残っているといいます。年々空き家が増加する中に古民家も含まれています。それでも民泊法が施行されてから、古民家の利活用の道は広がりました。しかしながら、一方では「暗く」て「寒い」と言われ壊されている古民家の数も年々増えています。耐震性能不足から「既存不適格」というレッテルを貼られて壊されているのです。
この本は、耐震と温熱の両面から民家の再生を実践し、美しい日本の古民家を未来につなぐ一冊です。ブームとは一線を画した理念と実践の書です。
古民家に住みたいと考える住まい手の方や、古民家を改修して提供したいと考える専門家の方に向けて、その理念と手法をまとめました。
本の中で紹介した実践事例「漢方の本陣」が、2019日本エコハウス大賞・リノベーション部門大賞に選ばれました。
文中には、温熱計画のスケッチと耐震エコ改修の仕組みが掲載されています。これまで、古民家の改修は、耐震性能と温熱性能の両方を満足させることが難しいとされてきましたが、「漢方の薬局」は、275年前の建物でありながら、全てをバランスよく改修できました。
これからも日本中に残る地域の歴史を包括した古民家の再生に取り組んでいきたいと思います。
実践事例13件 オールカラー
目次:古民家再生宣言/貫はやめてはいけない/足固めの再発見/胴差はなかった/筋違は風邪対策から地震対策に変わった/民家は再生機構をもっている/新しい息吹を吹き込む/リフォーム時代の混迷/限界耐力計算という方法/温熱環境を向上させる/失われた150年/これからの日本の家をつくる
推薦文:古民家はなぜ美しく尊いのか。その構造と美学と普遍性を解明し再生法を紹介する一冊。今日の家づくりのあり方を根本的に考え直させる、木造関係者必読の書。/横内敏人
なぜ古民家再生なのか。その本質について文化論、技術論を交えなが語る実践の書であるとともに、思想の書である/泉幸甫
Amazonでも書店でも買えます。お手にとってご覧下さい。
2019年09月10日 Tue
事務所の近くで木組みの家を依頼されました。
小さな敷地の小さな家ですが、音楽好きの若いご夫婦のために、楽器を演奏できる部屋をつくりま す。
2019年08月08日 Thu
「古民家への道」民家再生ー日本に住む!発刊
古民家に住みたいと望まれている方に!
古民家再生をしたいと望まれている専門家に!
古民家再生の真実。利活用の手法の一冊!
ブームとは一線を画す視点から書き下ろす
新たな価値観の古民家再生。
全国各地の古民家再生を手掛けている筆者が
自信を持って贈る待望の書!。
13実践事例、全ページオールカラー。
ここから始まる古民家再生!
2019年10月発売予定!
目次
古民家再生宣言
はじめに
序章:美しい日本の民家
第一章:民家の仕組みと構造
第二章:民家再生の理念
第三章:民家再生の課題
第四章:民家再生の実践
第五章:失われた百五十年
あとがき:これからの日本家をつくる
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2019年07月26日 Fri
この度、「木造住宅私家版仕様書」の新刊が発売される運びとなりました!
これまでの私家版仕様書の内容に、実験編と温熱性能の向上についてのページが加わり、
「木造住宅私家版仕様書 完全版」 として出版されます。
8月3日(土)から全国の書店に並びますが、
Amazonでは、下記のリンクより既に予約注文ができます。
Amazon 購入ページ ←クリックしてください
エクスナレッジ 書籍掲載ページ ←クリックしてください
これまでの私家版仕様書をお持ちの方も、パワーアップした私家版仕様書を是非ご購入ください。
全国の木組の家づくりを頑張る方々の一助となれば幸いです。
2019年07月12日 Fri
事務所の「木組みの家」サイトをリニューアルしました。
より明快な理念がわかるようになっております。
ぜひご訪問ください。
2019年07月03日 Wed
5年の歳月をかけて再生設計を続けてまいりました、滋賀県長浜市木之本の「漢方の本陣」がようやく竣工いたしました。
長い間お世話になった建て主さん、橋本工務店の皆さん、夏見さん、ありがとうございました。
今回棟札が出てきたことで、江戸時代「延享元年甲子」275年前の建設であることがわかりました。
丁寧な再生工事によってさらに200年の命を授かったと自負しております。
大きな吹き抜けのある室内をエアコン一台で温熱をコントロールする仕組みを採用しました。
古民家の欠点である「暗い・寒い」を解消する、明るさと温熱の工夫を付加したことで、建主様のこれからの生活を一新することになると思います。
建主さんから、「家に帰るのが楽しみになりました。」というメールをいただきました。
どうぞ地震に丈夫な「貫や足固め」の木組に守られた、「懐かしくてあたらしい」快適な生活をお楽しみください。
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2019年06月24日 Mon
「野田の平屋」の軸組模型ができました。
丈夫な架構を支える地震に強い、門型フレームと足固め折置組のシンプルな軸組です。
居間では象徴的な大黒柱が力強く家族を支えています。
何世代にも渡る生活の変化にも対応できるように、間取りと架構を一致させ、長寿命の木組の家を目指しています。
大きな一枚屋根の下、ご家族の、のびのびとした生活を思い浮かべながら、実施に入ります。
2019年05月28日 Tue
6月21日発売の雑誌「住む」夏号に「鎌倉古今」の取材記事が掲載されました。
レポーターは旅行随筆家の山口由美さん。伝統構法の仕組みにまで踏み込んだ取材でした。
山口さんの鮮やかな文章ときれいな写真が魅力です。
同じ夏号に友達の記事もたくさん載っています。
日影さん、風紀建設、若原さん、大橋さん、迎川さん、内田さん、皆さん頑張ってますね。
書店でお手にとってご覧ください。
鎌倉古今
2019年05月24日 Fri
ワークショップ「き」組ではすでにお知らせしましたが、
千葉県野田で、小さな平屋の家が始まります。場所は「花野井家住宅」の隣の敷地です。花野井家住宅は故・田中文男棟梁が復元した茅葺きの農家です。
「日本建築セミナー」という講座で田中文を棟梁に教えていただいたのは、30年前でしょうか?とにかく怖い棟梁で、設計者嫌いでしたが、宮脇檀さんやその他の設計者との共同で数々の名建築と名言を残しております。
inax.lixil.co.jp/Culture/1998/12word.html
口癖は「木造は軸組だ!」と架構の重要さを常に語っておられました。というか、怒られてました。(笑)
晩年は、コンペの審査員をご一緒させていただき、更に薫陶を受けました。最後にいただいた言葉は今でも忘れません。珍しく褒めてくれたからです。
そんな棟梁の隣で建てられることで、とても緊張しております。
2019年05月14日 Tue
一般公開に先駆けて、滋賀建築士会湖北部会の見学会を開催しました。
その後、長浜に会場を移して「古民家への道」と言うタイトルで、古民家に学ぶ木組みの家づくりの講演を行いました。
引き続き工事は続きますが、5年の歳月をかけた古民家再生の出来は上々です。
竣工写真を撮るまでのチラ見でした。
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2019年05月08日 Wed
GWの10連休最終日にもかかわらず、およそ30人の方が内覧会に足を運んでいただきました。
都内でも八王子の小高い山に囲われた緑豊かなところです。
みなさま、遠路はるばるありがとうございました。
屋根に開けた「ハッポウ」窓から一階まで届く、光あふれるダイナミックな吹き抜けをご満足いただけたでしょうか?
5月10日のお引渡しまでに外構を仕上げて、5年間の設計監理を終えます。
明治44年築(168年前)の建物が、さらに長く愛されて生き続けるように、余分なものを造り付けない、民家本来の架構と間取りを継承しました。
工務店の担当者や職方さんありがとうございました。
建主様のご厚意に感謝します。
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