検見川の家

2011年05月23日 Mon

「検見川の家」が第7回木の建築賞「山と建てる賞」を受賞しました

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この度「検見川の家」が、NPO木の建築フォラム主催の
第7回 木の建築賞 「山と建てる賞」 を受賞しました。

【審査員の講評(全文)】 (泉幸甫/選考委員)
設計者である松井郁夫氏は「木組み」の家づくりにこだわり続ける中で、環境との共生、
持続可能な未来、資源循環型社会への思考などを考え、木組みの本を出版したり、
また山から職人までのメンバーを揃えた「き組」を組織するなど、幅広い活動を行ってきました。

そのような活動の集積の結果から今回の「せがいづくりの家」は生まれたと言っても過言ではないでしょう。
つまり、一過性の恣意的なデザインではなく、木組みにこだわり続けた時間と
社会的なつながりの中から生まれてきた建築と言えるのではないでしょうか。

応募作品は建物の名前のように「せがい造り」になっていて、さらに深い庇で建物の足元を守っています。
また審査会の時に応募者から「ちゃんとした木割の建築である」との発言がありましたが、
道路から見た姿は堂々としながらも端正なプロポーションをしています。
工法は伝統工法である渡り腮、足固め貫を使いながらも、地盤改良を加え、
木質系断熱材を使ったり屋根通気工法を採用するなど現代的な課題にも取り組んでいます。

2010年09月21日 Tue

「検見川の家」が2010年度漆喰作品賞を受賞しました

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この度「検見川の家」が日本漆喰協会主催2010年度漆喰作品賞に選ばれました。
選考評では、漆喰と伝統構法の調和が評価されました。

「伝統構法と古材の美しさによって漆喰がさらに美しく感じられる。
古材と新材が組み合わせられた空間は、新しいはずの漆喰も柔らかく温かみのあるものへ変化して見える。
また伝統構法による小屋組は、漆喰が互いに惹き立て合い、新たな空間を感じさせる。
それが熟練した左官技術のによって支えられ、日本の建築美が見事に表現されている作品である。」

日本漆喰協会作品賞のHPはこちらです。

選考評の掲載されている、
日本漆喰協会2010年度作品賞パンフレット
「検見川の家」のPDFはこちらです。

2006年10月20日 Fri

「検見川の家」完成内覧会の様子

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空の高い秋晴れの日に完成内覧会が行われました。

当日は、通りがかりのご近所の方から神奈川在住の方、
国土交通省の方までお越しになり大盛況でした。
施工の持井工務店さんも手伝ってくださいました。

欅の古材と大きな松丸太はみなさんからも大好評でした。
デッキに出てせがいを下から見上げたり
古材に触れてみたりと、とても楽しんでいただけました。
当事務所の仕事の中でも特に純和風の
ダイナミックな造りなので、来てくださった方みんなに
木組みの力強い魅力を体感していただけたと思います。

はるばるお越しくださったみなさん
どうもありがとうございました。

2006年09月20日 Wed

「検見川の家」完成内覧会のお知らせ

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大きくせがいが張り出たがっちりした和風建築が出来上がりました。
建主さんのご厚意により完成見学会を開催いたします。

2006年09月13日 Wed

「検見川の家」完成しました

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せがい造りの純和風建築

2010年度 漆喰作品賞受賞

第七回木の建築賞「山と建てる賞」受賞

「検見川の家」が完成しました。

本格的な和風の住宅です。太い柱、太い梁がしっかりとした骨組みになりどっしりした家になりました。
民家の持っている力強い木組みの醍醐味を存分に発揮できたと思います。
せがい造りで2階が張り出しているので、二重三重に組まれた梁は最大5段にもなります。
両せがいなので迫力ある架構になりました。1階のデッキも広々と気持ちの良い外部空間になりました。
建主さんは木工を趣味にする木が大好きな方で、日本建築にも造詣が深く、
使われている欅と松はご自分で探してこられました。
欅の古材は玄関ホールと和室でこの家を支えています。
2階の梁に使った松丸太は福島の山まで選びに行かれました。
ご一緒して製材所を訪ねたのも楽しい思い出です。
持井工務店もはりきって仕事をしてくれました。7メートルの松丸太を刻む仕事は、
大きな下小屋を持っている持井工務店ならではの仕事です。
建て方は若い大工さんも大勢加わって賑やかに行われました。
上棟後の設計監理は、現場で建主さんにお会いするたびにお酒をいただき、
木や山、技術の話などに意気投合しながらの、楽しい監理でした。
行くたびに良くなるこの家の完成が近くなるにつれ、通えなくなるのが寂しいような妙な気持ちになりました。
秋晴れの日に行われた完成内覧会は遠方からも大勢の方がお見えになり大盛況でした。
夜は建主さんのご厚意でこの家最初の宴会をしました。

持井社長並びに松澤棟梁、若い現場監督も大いに力を出していただき、みんなでできた家です。
みなさんありがとうございました。

設計   松井郁夫建築設計事務所
施工   持井工務店
山   天竜、福島材

撮影  奈良岡 忠、松井郁夫建築設計事務所

五段に組んだ梁の隙間から漏れる灯り。

松丸太が頼もしく架かっています。古材の存在感が、空間を引き立てます。

南の光が吹き抜けのスリットを通して、家全体に回ります。

ストーブもアクセントになっています。

二階の寝室です。

 

欅の大黒柱は古材です。床は栗を使いました。広々としたデッキで地域との交流をはかります。

 

奥様と打ち合わせを繰り返し、使いやすいキッチンにしました。
和室には、旦那様の持ってこられた木の板のテーブルが置かれました。

2006年08月13日 Sun

「検見川の家」工事は順調です

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検見川の家は着々と完成に向かっています。
広く大きな空間がゆったりとした雰囲気を出していて出来上がりが楽しみです。

 

せがいで出ている2階をささえている梁。力強く飛び出しています。
2階の松丸太が外まで飛び出し、窓の屋根の上にひょっこり顔を出しています。

  

丸太、屋根、格子窓が見えます。 窓を内側から見たところです。

 

ポーランドの留学生が見学に来て、伝統的な日本の建築をじっくり見ていきました。
越屋根が出来てきました。温熱のコントロールにはとても大事な部分です。

 

2006年06月20日 Tue

「検見川の家」第二回構造見学会の様子

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瓦がのって全体にどっしりとした形になりました。素材が良く見えるように壁をつくる前に2回目の構造見学会を開きました。

 

たくさんの方が見えて、素材や壁の構造を見ました。

 

2階、越屋根のある天井。松丸太の井桁組が見えます。大きな窓でオープンな気持ちのいい廊下になります。

2006年06月13日 Tue

「検見川の家」上棟しました

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当事務所でもめずらしい本格和風の家です。
「せがい造り」で西、南にせり出した骨組みが見ものです。
小屋には福島で探した松丸太、1階には古材が使われます。
建主さんは、ご自分でも木工が趣味というほど木にこだわりがありご一緒に足を運んで松丸太を選びました。
うりかわにむいた松材や、加工をほどこされた古材が光っています。

せがい造りの家が建ち上がりました。
持井工務店 のみなさん、持井さん、松澤棟梁ご苦労様です。いい仕事をしていただきました。

 

せがい造りの様子が良くわかります。迫力ある架構になりました。
 上棟式。完成まで、けがや事故のないように祈ります。

 

 

 

 

2006年05月13日 Sat

「検見川の家」建方が始まりました

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建方が始まりました。桧の古材が出番を待っています。

 

古材の痕跡(ホゾはそのまま)を残したまま、新たに大黒柱としての役目を始めることになります。

 

「蛸」という道具で落としこんでいきます。せがい部分の大きな梁です。

 

この家の見所、全部で五段の梁が組まれていきます。

 

豪快に4段目の梁が組まれていきます。仕口が吸い付くように細かい調整をしながら組んで行くのです。

2006年04月13日 Thu

「検見川の家」がはじまります

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古材と松丸太を使った、せがい造りの純和風建築です。

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