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2024年03月07日 Thu

「デザイナー誕生」本阿弥光悦にちなんで

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デザイナー誕生

国立博物館平成館で開催されている「本阿弥光悦の大宇宙展」は圧巻の展示でした。

刀鍛冶の家に生まれ、蒔絵師として国宝「舟橋蒔絵硯箱」を制作し、書家としては俵屋宗達とのコラボレーションで美しい和歌をしたため、楽茶碗を焼き、まさに大宇宙展にふさわしい内容でした。1962年の美術選書「デザイナー誕生」では日本最初のデザイナーと称賛されています。その才能あふれる作品は当時も現代も社会に大きな影響を与えてくれています。

翻って私たち設計者には何を社会に伝えられるでしょうか?建築は総合芸術と言われてますが技術と美術をつなぐ行為だと思います。しかも社会性を求められています。優れた芸術がそうであるように時代を反映し新しいみらいを提案し訴求する力を持たなければならないと思います。本阿弥光悦が建築家であったらどんな建物を造っただろうと考えさせられた展覧会でした。会期は3月10日まで。