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2024年05月17日 Fri

「古民家から始まる日本の家」執筆中①

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日本の家の原点は「古民家」を見れば一目瞭然です。

しかし残念ながら古い建物は身近にたくさんあるうえに「古民家」の正しい定義もなく埋もれてしまっています。

また、現代の建築教育は明治以来西欧の建築学を下敷きにしているので、日本の大工棟梁たちが造ってきた「民家」は軽んじられてきました。

ところが今、空前の「古民家ブーム」に乗って本来の日本の家づくりが見直されてきていると思います。

「古民家のつくり方」は木と木を組む「木組み」が基本です。金物がなかった時代のつくり方という一面もありますが、日本の大工たちはあえて金物は避けてきたようです。

いわく「豆腐を針金で釣ってはいけない」

何故なら木という柔らかい素材は硬い金物に負けて、地震で揺らされると建物を壊してしまいかねないからです。

ところが地震が起きるたびに「金物」を強化するような規制がかかります。でも本当にそうでしょうか?

五重塔は木を組んだだけで金物で固定されていません。揺れて力を逃がす「減衰」の理論です。

 

実は現在日本の古民家に学んだ家造りの本を企画しています。

松井事務所が21年間主催してきた「木組のデッザインゼミナール」の単行本化です。

ここではその一部を紹介します。まだ執筆中なのでごく一部ですがご覧ください。