プロジェクトレポート
2015年10月22日 Thu
ブログ | プロジェクトレポート | 深大寺の家
「深大寺の家」が完成し、建築基準法の検査も終わりました。
あとは、25日の内覧会とお引き渡しです。
小さくても、広々と感じて心地よく暮らせるように、
随所にさりげない工夫を施してあるのですが、
たぶん、言わないと誰も気づかないでしょう(笑)
内覧会へのお越しをお待ちしています。
<匠>
2015年10月13日 Tue
ブログ | プロジェクトレポート | 深大寺の家
調布市深大寺に、吉野木材を使った「深大寺の家」が完成しました。
コンパクトなL字の間取りの木組の家です。
光や風の回りを計算し、小さな吹き抜けのある延床24坪の家です。
窓の断熱性能を上げ、太陽光発電と床下エアコン暖房による、エネルギー効率の向上を目指しました。
伝統の木組と省エネルギーの融合をご高覧ください。
当日は皆様のお越しをお待ちしております。
開催日時:
2015年10月25日(日)
11:00~16:00
対象:家づくりをご検討の方・本年度「木組ゼミ」受講生
「深大寺の家」建物データ
小さな木組の省エネタイプ
1F 40.39㎡ 2F 38.74㎡
延床面積 79.13㎡(23.04坪)
構造材 吉野杉・桧(手刻み)
外壁 土壁風藁入モルタル
内壁 漆喰塗り
開口部 アルミ樹脂複合サッシ
断熱材 ウッドファイバー、GW
設計:松井郁夫建築設計事務所
構造計算:小林一元建築設計室
施工:キューブワン・ハウジング
山:吉野中央木材
2015年10月13日 Tue
佐倉は、江戸時代から続く城下町です。毎年、秋には大祭が催されます。
先日、その祭りに遭遇しました。
佐倉は30年前に武家屋敷の改修をお手伝いし、昨年も平屋の住宅の新築をさせていただいた馴染みある街ですが、秋祭りを見たのは初めてです。
普段静かな通りが、夜店でいっぱいになり、通りに繰り出す人が多いのに驚きました。
メインは、お囃子を載せた山車です。笛や太鼓のリズムの載せて、緞帳をかけて提灯を飾った、山車が街を練り歩きます。
夕方になると提灯に灯が入りなんとも幽玄な光景です。佐倉の歴史的な町並が似合います。
この町で二軒も建築にかかわることができたことをうれしく思う一日でした。
もちろん、その日はお神酒をいただいて帰りました。
2015年10月05日 Mon
丹波篠山を中心に、古民家をホテルとして再生事業をしてきた、一般社団法人NOTEが、集客サイトの株式会社一休と提携した。http://plus-note.jp/event/press/post-129.html
その名もNIPPONIA。命名は外国人向けのようだが、日本人が知らない古民家の良さを再発見したのは、エトランゼである外人だから、この名はふさわしい。かつての豊かな日本の風景を彷彿とさせる命名だ。http://nipponiastay.jp/
この提携は大きなエポックだ。これまで眠っていた、空き家同然の古民家が日本中で甦ることになる。あまりにも身近で、見慣れてきたために忘れ去られていた、日本の古民家が日の目を見るのだ。
これまで、日本人で古民家を財産としてみるのは、ごく限られた人たちであったが、この事業によって、多くの人たちが注目するであろう。
おめでとう!眠っている古民家たち。目覚める時が来た。
日本の伝統と技術を最も表している建物は、古民家であることは間違いない。長い間、自国の評価よりも他国の評価が高かったが、あらためて自覚する機会になるだろう。
この機会を創ってくれた、NOTEの金野幸雄さんに乾杯!
2015年09月16日 Wed
ブログ | プロジェクトレポート | 松本城のみえる家
2015年9月6日に行われた「松本城のみえる家」完成内覧会。
当日の松本市はあいにくの雨で、少し肌寒い中でしたが
たくさんの方がご来場くださいました!
玄関を入ると広々とした空気が感じられ
スケルトンの一本力桁階段の先にはストーブが!!!
スマートでかわいらしいストーブですが、存在感抜群ですね。
機能も抜群、気密をしっかりしているので、これ一台で家中暖かくなります。
無垢の床板の綺麗さや、外壁板張りの綺麗さはさることながら
壁面や建具を必要最低限にしたシンプルな間取りにも
皆さんから興味が注がれました。
建主さんご一家も、これからの生活を想像しワクワク過ごしてくださっています。
1歳の娘さんが、嬉しそうに階段を上る様子を見て
家は、住む人に大事に育ててもらうことで完成するんだなと思いました。
見学に来てくださった皆様、遠くまでいらしてくださり
どうもありがとうございました! (木村)
2015年09月02日 Wed
ブログ | プロジェクトレポート | 松本城のみえる家
「松本城のみえる家」の竣工前検査に行ってきました。
足場が外れて、唐松の無垢板と藁入モルタル左官のファサードのお披露目です。
この日は建主さんとも現場でお会いできるたので、細かな金物の位置や、外構のお打ち合わせもできました。
建主さんからは、すぐにブログで現場詳細レポートをいただいています!
http://blog.goo.ne.jp/mtk-house
9月6日(日)完成内覧会へのお越しをお待ちしています!お申し込みはこちら!
室内は、漆喰と無垢の杉板もお目見え。「だるまの目玉」である四方隠し框の木製サッシも設置されていました。
この写真、窓が閉じているのです。お分かりでしょうか?この仕掛けの詳細は、建主さんのブログで!(笑)
モダンな設えにピッタリの照明「PH5」も設置されました。吹抜に映え、漆喰に溶け込みます。
吹抜。漆喰と無垢の木のコントラストがよくわかります。
「悟工房」山中さんによる構造計算のおかげで、すっきりした間取りになりました。
夜はキャットウォークも光ります。
垂木と落とし込み野地板。寒冷地で寒さを取り除くための「上方開放」です。
この景色が、いちばんの見どころです。松本市をすべて見渡せる大パノラマ。松本城はどこでしょう?
2015年08月27日 Thu
ブログ | プロジェクトレポート | 深大寺の家
前回リビングに錆丸太が立った「深大寺の家」ですが、いよいよ二階屋根野地板が貼られました。
「深大寺の家」はL字なので、写真はちょうどL字の部分です。
近未来的なアートのような雰囲気ですが……伝統構法木組の家です。
一歩引いてみると、天井らしさが現れます。
素材は杉の無垢板です。色合いがまちまちで綺麗ですよね!
うちでは普段屋根の垂木を見せているのですが、今回は断熱性能を上げる工夫で、新しい屋根を考案しました。板張りも、こうして見ると新鮮な美しさがあります。
板と板の合わさる3㎜の目地がピシっと揃っていて、これはもう棟梁の永田さんの腕が素晴らしい証拠です。
外壁も下塗りが終わりました。
このままでもいいくらいの雰囲気ですが、これから仕上げの藁入モルタルが塗られます。
今日は家具屋さんが来て、棚や下駄箱を設置してくれました。
かわいらしい下駄箱が玄関に置かれます。
完成は10月末です。乞うご期待ください!
2015年08月20日 Thu
ブログ | プロジェクトレポート | 松本城のみえる家
長野県松本市に、市内を一望できる木組の家が完成しました。
松本市内は歴史的な建物が多く残っており、新しくも懐かしい町並みです。
「松本城のみえる家」は、南のどの窓からも松本城のみえる丘の上に建っています。
大きな窓でも信州の気候に耐えられるよう、寒冷地仕様で付加断熱を実施し、
暑さ、寒さを取り除いた家となりました。
みなさまお誘い合わせの上、ぜひお越しください。
開催日時:
2015年9月6日(日)
10:30~16:00
対象:家づくりをご検討の方・本年度「木組ゼミ」受講生
建主さんは家づくりへの思いをブログにしてくださいました。
こちらもどうぞご覧ください。
「わたしたちの住処をつくる記録」
http://blog.goo.ne.jp/mtk-house
「松本城のみえる家」のデータ
寒冷地高断熱仕様のモダンな木組の家
1F 47.72㎡ 2F 48.28㎡
延床面積 96.00㎡(29.04坪)
構造材 長野県産杉・吉野桧(手刻み)
外壁 土壁風藁入モルタル 唐松無垢板張り
内壁 漆喰塗り
開口部 木製造作、木製気密玄関戸、
アルミ樹脂複合サッシ
断熱材 ウッドファイバー、セルロースファイバー
設計:松井郁夫建築設計事務所
構造計算:悟工房
施工:田中製材工業・森澤建業
2015年08月10日 Mon
ブログ | プロジェクトレポート | 松本城のみえる家
着々と工事が進む「松本城のみえる家」にて、壁塗りのワークショップを行いました。
塗っているのは生石灰クリームと言って、柔らかいクリーム状の塗り物です。
今回は寝室の壁を、両面塗っていきます。
表面に味のある立体感を出すため、左官屋さんに塗り方を教わります。
建主さんご家族、爽やかなブルーのツートンカラーをチョイス!
自分たちで手を加えると、より一層愛着をもって生活できますね。
だんだんと手慣れていくのがとても楽しく、また挑戦したいとおっしゃられていました。
暑い中での作業でしたが、お疲れ様でした。
とても素敵な壁になりました!
2015年07月28日 Tue
ブログ | プロジェクトレポート | 深大寺の家
毎日暑い日が続き、夏らしくなってきました。
猛暑の中、精密な仕事してくださる大工さんたちのお陰で「深大寺の家」も着々と進んでいます。
居間には錆丸太を採用しました。
錆丸太とは、杉の木をカビさせて模様を付けている柱のことです。
趣ある柱になっていると思いませんか?
そして、床板貼りも始まりました。
床板が貼られると、やはり家らしさが増すように思います。
生活が始まると艶が増し、しっとりと落ち着いてくるのも無垢の床板の魅力です。
外壁工事も進み、そろそろ左官がはじまります。
どんな顔になるか、たのしみですね。
2015年07月23日 Thu
ブログ | プロジェクトレポート | 高円寺の家
「高円寺の家」は基礎と土台を密閉して、地下室のような床下になっています。
床下エアコン暖房を採用しているのですが、この度、工学院大学の中島先生に床下の温湿度を計測していただけることになりました。
床下、外部、1階室内に温湿度センサーを数個設置し「結露」の心配がないかを判定してもらいます。
そして設置から一ヶ月。計測されたグラフがこちらです。(グラフをクリックすると拡大します)
このグラフからわかることは以下です。
この一ヶ月の間「高円寺の家」は、
1、床下の温度、湿度共に、外気温に影響されにくかった。
2、床下湿度の変化が穏やかで安定していた。
3、露点温度と床下スラブ温度に4.6度の差があり、結露の心配のない床下になっている。
無垢の木と漆喰は、湿気を吸ったり吐いたりしてくれる「調湿効果」があるので、床下もかなり安定した結果になったのだと思います。「極めて優秀な数値です」と言っていただきました。
このまま一年を通して測っていただけるので、冬の数値が楽しみですね。<匠>
2015年06月23日 Tue
住宅建築での連載が掲載されました。
第二回は「貫はやめてはいけない」です。
貫が民家を守ってきたという話をしています。
どうぞ書店でお手にとってご覧ください。
2015年06月17日 Wed
ブログ | プロジェクトレポート | 松本城のみえる家
「松本城のみえる家」の外壁は長野県産の唐松です。
杉と見まごうほどの綺麗な板が張られました。
「目板張り」といって、板と板の継ぎ目の上から、
細い木(目板)を釘打ちすることで、反り返らずに丈夫な外壁になります。
窓の両側で目板が左右対称になるようにあらかじめ計画しています。足場が取れるのが楽しみですね。
破風板に「眉欠き」という丁寧な仕事がしてありました。斉藤棟梁の技術が冴えます。
「松本城のみえる家」は、外壁の一番端の板、吹抜に面した障子の敷居、巾木、寝室の壁に、
ちょっと工夫が施されるのですが、それは完成してからのお楽しみです。 <匠>
2015年06月12日 Fri
ブログ | プロジェクトレポート | 松本城のみえる家
わたしたちの設計する家の建て主さんは、みなさんブログを書いてらっしゃいます。
毎回のブログからは、首を長くして完成を待っている様子が伝わってきます。
ありがたいですね。がんばります!
よろしければ、是非こちらを覗いてください。
http://blog.goo.ne.jp/mtk-house
2015年06月11日 Thu
よく松井の設計は簡単そうに見えると言われます。
特に職人さんから言われることが多いのですが、初めて図面を見ると、とてもシンプルな間取りで、造りやすいと思うそうです。 30年も付き合ってくれている棟梁もそういいます。「はじめは簡単に見えるんだよなぁ」「でもやり始めると素直じゃないんだよなぁ」 簡単で素直な家は望むところですが、そこで金額もシンプルに納まればいいのですが・・・そうもいかないようです。(泣)
以前にニューヨークに住むキャビンアテンダントの姉妹から設計を頼まれたことがあります。事務所に来るたびにニューヨークで買ったデザイン誌を何冊も持ってきてくれるのですが、コロニアルスタイルからモダンまで様々な種類のデザインスタイルについて、面白い意見を持っていました。
「わたしたちはモダンが好きですが、シンプルなデザインはお金が掛ることを知っています。」「デザインを素直に見せるために手が掛っているんですよね。」というのです。
まるで、設計者の気持ちを知っているかのようなコメントに、思わず「そうなんですよ!」と言ってしまいました。かといって工事費や設計料が増えたためしはありませんが(笑)
口の悪い設計仲間も「つまんないほど整理してるなぁ」「もっとデザインすればぁ」とずけずけというのですが、わたしの気持ちはいつも骨組みの整理に整理を重ねて、シンプルで素直な空間をつくりたいという欲求に負けます。
柱が壁の中にあっても見せないとか・・・梁はそろえて見せるために必要な構造以上の大きさにするとか・・・図面を書きながら、何度も構造にもっどって書きなおします。
これは「真壁づくり」という柱や梁を見せることにこだわっているからです。日本の気候風土から骨組みを壁の中に入れない方が、蒸れないだろうという配慮です。
うちの事務所の特徴である「貫」や「足固め」もシンプルに無駄の無いように配置するために、毎日のたうちまわるほど苦しみますが、仕上がると全部見えなくなります。
内覧会に見えたお客さんに、「ここに貫が入っていて、この下に足固めが、がっちり組まれていて、この家を守ってます」なんて言っても、見えませんから・・・。(涙)
みなさん、是非、見学会には構造が見えるときに来てください。整理されて丈夫な架構は美しいですよ!!
2015年06月09日 Tue
開催中の「木組のデザインゼミナール」入門編に、新進の建築家を迎えて設計のお話しをお聞きしました。リオタデザインを主宰する関本竜太さんは42歳。彼の設計のとっかかりは、敷地を読むところから始まります。敷地から建物の間取りが決まってゆく様子や、構造に苦労しながらも、実に楽しく進めている様子がお話から伝わってきました。同じ設計者として、どれも共感できる気持ちのいい設計です。
フィンランドに留学経験のある彼のデザインは、てっきり北欧系と思っていましたが、ご本人はそうでもないと言っています。むしろスタンダードで飽きのこないデザインを目指しているということです。でも、そこが北欧のデザインの特徴なのだと思いますが・・。
関本さん設計の住宅には、何度か内覧会に参加させていただきましたが、さまざまな生活のシーンを織り込みながら、丁寧なデザインに感心しました。見せていただいた細かな細かな図面にも脱帽です。密度がすごい。かゆい所に手の届く設計です。それでも出来上がりがすんなりと見えるのが不思議です。
講座の後半は、設計者としての心構えをQ&Aで解説してくれました。建築漫談とも言える話術が最高です。オープンで気さくな人柄が、引きも切らない人気の秘密でしょう。同時代の設計者にはいないタイプかも知れないと感心した楽しい時間でした。おかげさまで、学生のようにためになりました!(笑)
関本さんどうもありがとう! 次回もよろしくお願いします!
2015年06月02日 Tue
ブログ | プロジェクトレポート | 深大寺の家
先日行われた「深大寺の家」構造見学会は、
真夏のような暑さの中で行われましたが、
木組ゼミ生や一般の方でたいへん賑わいました。
皆さん「木のいい香りがする」「安心感のある造り」と
楽しんで見学してくださいました。
構造見学会は、木組みの家の特徴である
貫と足固めでつくる、丈夫で美しい架構を見ていただけます。
大工さんの叡智である「継手仕口」は、いつも壁の中に隠れてしまうのです。
もったいないけど「粋」ですね。
今のうちにじっくり見ていただきました。
見学会に来てくださった皆様に改めて御礼申し上げます。
<匠>
2015年06月01日 Mon
ブログ | プロジェクトレポート | 松本城のみえる家
「松本城のみえる家」着々と大工工事が進行しています。
南から爽やかな光が差し込み、室内に凛とした空気が感じられます。
一本力桁階段の段板が仕上がりました。
このきれいな板!
「松本城のみえる家」は、間仕切りが殆ど無い、一体空間ですので、
スケルトンの力桁階段は、空間を広く感じさせます。
もちろん、手摺のデザインにも気を使います。
面積以上に広い空間で、100年飽きない、すっきりと落ち着いた住まいを目指しています。
2015年05月26日 Tue
ブログ | プロジェクトレポート | 松本城のみえる家
「松本城のみえる家」の階段工事が始まりました。
一本力桁(ちからげた)階段を使用しています。
目線の通るスケルトン階段です。
力桁は、軽やかでいながら力強いフォルムで、木材の美しさを感じることができます。手摺がつくのが楽しみです。
2015年05月19日 Tue
20年前に、福島で「茅葺き屋根の古民家再生」をしました。
お住まいの境野さんご夫婦は自然と暮らす家づくりを目指し、畑で作物なども作っておられます。
今回は建主さん主催のオープンハウスです。いただいたご案内を紹介します。
ご興味のある方は、この機会にぜひお出かけください。
飯野町の茅葺きの古民家での暮らしも20年がたちました。
原発事故による放射能物質の問題で、自然暮らしはすべて終わったと、
あきらめた時期もありましたが、敷地内の作物がシイタケとタケノコ以外は「検出せず」で
昨年から畑を再開しています。
しかし、除染が終わった畑や山際の線量は驚くほど高く、
孫たちを遊ばせるわけにはいかないと、がっかりしています。
「こんなことで負けてはいられない」という元気な友人たちに背中を押され、
我が家でオープンハウスを行うことになりました。
どうぞ友人、知人をお誘いいただきお出かけいただければ幸いです。
境野 健兒・米子
http://komekosk.blog55.fc2.com/
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