2014年12月26日 Fri
日経ホームビルダー2015年1月号に「伝統的な木造建築でも省エネ基準は超えるべき壁」と題してインタビューが掲載されました。 どうぞご覧ください。
2014年12月26日 Fri
日本住宅新聞1月5日号に「高円寺の家」が掲載されました。
「準耐火でもひと工夫で木の家ができる」と題して1~3面に取り上げられています。
どうぞご覧ください。
2014年12月26日 Fri
平素は格別のご愛顧を賜り、誠にありがとうございます。
さて弊社におきましては、来る下記期間を年末年始休業とさせて頂きます。
■年末年始休業日
2014年12月27日(土)~2015年1月4日(日)
今後とも変わらぬお引き立てを賜りますよう宜しくお願い致します。
尚、休業中にいただきましたお問い合わせは、1月5日から順次対応致しますのでご了承ください。
2014年12月12日 Fri
木組の準耐火建築「高円寺の家」が本に掲載されました。
真壁で、無垢の木をあらわしにして新防火地区で、準耐火建築を実現しました。木の家でも、火災に強い建物にするための方法がわかりやすく解説されています。
どうぞ書店などでお買い求めください。
「こうすれば燃えにくい 新しい木造建築 22のQ&Aと10の実例で学ぶ設計の心得03」
日経アーキテクチャ+松浦隆幸 編
発行:日経BP社
定価:3,800円+税
2014年12月10日 Wed
松井匠です。
先日、一般社団法人パッシブハウスジャパン主催の「省エネ診断士セミナー」に参加してきました。
森みわさんと松尾和也さんによる、省エネ住宅をつくるための講義です。
いろんな温風勉強会に出てきましたが、パッシブハウスジャパンの基準にしている性能はとても高いレベルだと思いました。
ぼくは工学系でも理系でもないのですが、温熱の話はなんとなく肌に合うというか、おもしろく感じるので、今回の勉強会はエキサイティングでした。
とくに外皮に断熱材を300㎜以上使った「山形エコハウス」は、室温が天井から床まで均一になっているという快適さと、厚い断熱材で遮音された空間が、とても印象に残りました。
関東と東北の気候の違いはあれど、ずっと住むには気持ちのいい家がいちばんですから、この快適さを忘れないように設計しようと思います。
森さん、松尾さん、パッシブハウスジャパンの方々、ありがとうございました。
<匠>
2014年11月26日 Wed
2014年11月24日 Mon
年末にかけて、講演会が増えてきました。
12月3日には千葉で、「和の住まい」シンポジュウムに参加予定ですし、13日には、公開フォラム「伝統的木造住宅はどこにむかうか」ー省エネルギー基準義務化を見据えてーにパネラーとして参加。14日は滋賀の木考塾にて、「伝統構法の行方」について講演、18日は、岐阜県のスキルアップ講座にて木造住宅の設計法について講演、年明けは、やはり岐阜にてWOODAC主催のフォラムに「耐震エコ改修から考える伝統民家」の講演予定、等などです。
わたしに話せることは、伝統構法の実大実験の所見だとか、木組みと省エネの家づくりとか、古民家の再生ですが、これまでの講演会では、皆さん大変熱心に聞いて下さるので恐縮するばかりです。
講演会が増えているということは、今の時勢に必要とされている内容があるというふうに考えれば、ありがたいことです。(我田引水ですが・・)
講演に何を期待されているのかと考えて、勝手な解釈をすれば、伝統構法も、木組みの家づくりも、省エネも、古民家の再生も、すべて、現代住宅事情に関連していることなのです。(これも我田引水かなぁ?)
伝統構法を標榜する人たちは、実践している人も、していない人も含めて、このままでは日本の家づくりから伝統構法が消えてしまうのではないか、という危機感があると思います。
木組を実践したいと言う人は、日本に伝わる継手・仕口を駆使した、本来の家づくりのノウハウが知りたいのだと思います。やはり伝統構法を継承したいとかんがえているのでしょうか。
省エネルギーの話題を取り上げる人は、2020年の改正省エネルギー法の義務化を控えて、伝統的な木造住宅と温熱性能をどう融合してゆくのかを心配しているのだと思います。
古民家は、まさに伝統構法や、木組みの基本ですが、講演ではなくて、実際の古民家再生の調査依頼が増えています。もちろん講演の内容にそのエッセンスは出てきます。
実は、いま日本の住宅産業は、これまでに経験したことのない「空き家問題」に遭遇しています。すでに全国で、820万戸を超える空き家が発生し、住宅全体の13.5%が人が住んでいない状態です。2040年には、さらに40%に増えるという予測です。隣の家が空き家という時代が来るということでしょうか。
一見無関係のような伝統の木組や古民家は、この大きな社会問題となる「空き家対策」にもリンクしてゆきます。
つまり、空き家活用には、古い建物を直して住む場合、リフォームもしくはリノベーションの技術が必要になります。そこで、むかしの家の工法を知ることが必要になります。
さらに、耐震改修はもちろん、温熱の改修も必要となります。そのノウハウを身につけるために、これから私たちはさらに修練を積む必要に迫られているのです。これからの住まいづくりの課題にどれだけ寄与し、「地方創世」を実現できるか。まさに、正念場の時期に来ていると思います。
講演会を通して、みなさんと一緒に実践の道を探りたいと思います。どうぞご来場ください。
2014年11月23日 Sun
2014年11月23日 Sun
2014年11月18日 Tue
今月8日から「古民家再生ゼミ」が始まりました。
すでに、木組みの家づくり講座「木組のデザインゼミナール」を11年間開催してきましたが、伝統の木組みの長所をお話しするときに常に原点となる民家に戻ることが必要なことに気付きました。
さらに最近、家づくりの現場から、本来の日本の家のルーツを見つけることが難しくなったような気がしていたので、むかしの民家を知ることで、いまの住まいづくりを見直そうと今回のゼミを思い立ちました。
木組みの講座の中で、なぜ、貫が大切なのか。なぜ、継手・仕口が大切なのか。言葉と図版を尽くして解説していますが、実際に古民家を観て、実測すれば、たちどころにその理由が分かります。
一回目は、座学で基本的な部位や名称を解説しました。二回目は、日本民家園で町家の実測を行います。3回目は、実例をもとにみなさんに再生設計をしてもらいます。
受講すれば、今まで気がつかなかった住まいの原理・原則が見えてきます。
毎回、これまで知らなかった、民家の再発見があり、必ず実務ににつながる実力の付く「目から鱗」の講座だと自負しています。
古民家は、日本の住まいの原点です。
古民家の架構は、木組みの基本です。
古民家は、究極のエコハウスです。
今年度は3回の講座を用意しましたが、来年4月からは5回に増やして、直に古民家に触れていただくつもりです。
新築の設計の基本をぶことはもちろん、リフォームやリノベーションの技術も身に着きます。どうぞ、ご期待ください!
2014年11月14日 Fri
今年5月に完成した「登戸の家」の竣工写真撮影に行ってきました。
冬の光に無垢の木が輝いています。
楽しく住まわれているご様子で安心しました。
これからもずっと楽しく暮してください。
どうもありがとうございました。
ブログ | プロジェクトレポート | 登戸の家
2014年11月12日 Wed
「高円寺の家」が完成から2年になります。
季節ごとに見学会をさせていただいている「高円寺の家」。
秋も深まりお庭の木々が色づきはじめました。
紅葉を見に来ませんか?
「お風呂から庭を眺めたい」という、
たった一つのご要望から始まったこの家は、
知恵と工夫にあふれた「木組のパッシブハウス」になりました。
狭小地でも西窓で採光し、日射熱は「浄土寺格子」で遮蔽。
部屋の湿度を安定させて、体調を整える「漆喰壁」。
エアコン1台で全室を暖房し、夏はクーラーがいらない「省エネの工夫」。
規制の厳しい新防火地区でも、
無垢の木をあらわしで使える「木組の準耐火建築」。
国産無垢材と漆喰による、
いつまでも飽きの来ないデザインの木組の家です。
お住まいの様子をご覧になれる今回の見学会は、
建主さんから直接お話をお聞きいただけます。
完成から2年経ち、色よく馴染んできた無垢の木を
ご覧いただける貴重な機会です。
お誘い合わせの上ぜひお越しください。
みなさまのご来場をお待ちています。
また、建主さんは現在、木組みの家での暮らしを、
連載エッセイで綴っておられます。こちらもどうぞ御覧ください。
開催日時:
2014年11月22日(土)
13:00~16:00
対象:家づくりをご検討の方
※一般向け見学会ですので建設業関係の方のお申込みはご遠慮ください。
お申込み先:
松井郁夫建築設計事務所
電話:03-3951-0703 メール:ok@matsui-ikuo.jp
また、今回の内覧会にご来場の方には、
近日発行の「松井郁夫建築設計事務所の小冊子」プレゼントにご登録いただけます。
完成作品の解説スケッチ、書き下ろしエッセイ、写真集、65ページ以上の楽しい本になりました。
ぜひ奮ってご参加ください。
ブログ | プロジェクトレポート | 住まいの相談会・見学会 | 高円寺の家
2014年11月12日 Wed
空気の澄んだ秋晴れの日に「松本城のみえる家」の地鎮祭が執り行われました。
建物の配置も決まり、いよいよ着工です。寒冷地仕様で高断熱な木組みの家。
住んでいて、いつも楽しくなる家をつくります。
ブログ | プロジェクトレポート | 松本城のみえる家
2014年11月02日 Sun
昨晩の朝日テレビで、伝統構法についてかなり深く取り上げていただいた。もともと日本の建物は、中国から渡ってきた構法が、この島国の素材や気候風土によって独自の発達を遂げたものだ。
台風や地震に耐えるために、木と木を組むことによって、木の特性である「めり込み」の強さを発揮し、継手・仕口と呼ばれる接合部の加工を「摩擦」によって大きな力に対して減衰するという複雑な仕組みでできている。
ここで大切な部材は「貫」である。「貫」はどんなに大きな力が掛っても、柱にめり込んで建物を倒壊させない。変形はするが、「復元力」をもって元の形に戻る特性がある。こんな大切な部材が、今では使われていないか、薄い下地材になって力を負担できなくなってしまっていることが残念でならない。
伝統構法の良いところは、簡単にいえば、本来やわらかい木同士を組むことによって、ゆらゆらと揺れながら力を逃がす「柳に風」の理屈である。これは金物ではできない技であり、金物は木より強いので、母材を折ってしまう。むかしから「針金で豆腐を吊ってはいけない」の例えがあるように。
昨晩の番組を見た方は、伝統構法の優れた点を改めて認識していただいたと思うが、現実は「貫」を使った建物にめぐり合うのはごくまれだろう。「貫」は、やめてはいけない部材であり、地震国日本の世界に誇る架構の知恵であるとあらためて思う。
2014年10月31日 Fri
最近、古いお宅をお持ちの方からのご相談を受けることが多くなりました。
いわゆる古民家と呼ばれる100年を超える立派なお住まいです。古い家は以前から、寒い、暗いということで、不便で使いにくいといわれて壊されてきましたが、最近少し事情が違ってきています。古民家再生がまたブームになってきたこともあり、古い家の良さは、みなさんの認めるところになってきました。
さらに、全国的に空き家が増えていますが、新築住宅を求めつことができない若者を中心に、空き家を買ってリノベーションをすることが増えてきました。その中に、古民家も含まれているようです。社会事情の変化でしょうか、これまでのような悲痛さはなく、古民家の雰囲気を求めることがブームのようです。どうやら古民家スタイルが良いようです。
一方で、大きな古民家を持て余している方もいらっしゃいます。二度と建てられないくらい立派な材料と大工技術を駆使した名家です。主に相続税がその原因ですが、先代が亡くなった後の維持管理に困っているのです。
手をこまねいていると、そのまま空き家になって、朽ちてゆくしかありません。文化財級の建物ですから、自治体が守ることができればいいのですが、昨今の地方自治体はお金がありません。町並み保存の運動も長年活動していますが、市民の活動にも限界があります。
世代交代のたびに相続の問題が、古民家を破壊します。この問題を乗り越えた仕組みはないものか?悩み多いこの頃です。
2014年10月29日 Wed
テレビ番組で、松井事務所設計の木組の家の施工写真が使われることになりました。
伝統的な技術を用いた日本家屋の紹介をする際に、
古材をつかった建方の写真が放映されます。
番組名:新番組『世界が驚いたニッポン!スゴ~イデスネ!!視察団』
放送局:テレビ朝日系列 全国ネット
放送予定日: 11 月1 日(土)18:56~20:54
2014年10月22日 Wed
丸谷博男さん主催のエコハウス研究会で、松井が講演します。
快適な温熱環境の家づくりをライフワークにしてきた丸谷さんが「土」、
木組の家の松井が「木」をテーマに語ります。
お時間のある方はぜひご来場下さい。
2014年10月20日 Mon
「佐倉の平屋」は次世代省エネ基準クリアし「フラット35S」を取得した木組の家です。
冬の寒さを取り除くために、壁や屋根に充填された断熱材施工状況の検査を行いました。
木組の家では、木の繊維で出来た自然素材の断熱材を採用しています。
現場では、隙間なくしっかりと施工されていました。
サッシも入り、工事は着々と進んでいます。
ブログ | プロジェクトレポート | 佐倉の平屋
2014年10月15日 Wed
いま日本の住宅は、リフォーム・リノベーション時代となり、
改修設計は設計者・工務店にとって必修の技術となっています。
そこで、「古民家再生」の基本を学び、
本来の日本の家づくりを根本から問い直す講座をはじめたいと思います。
講師は、木の家づくりのバイブル「木造住宅私家版仕様書」を共著し、
古民家に学んだ木組の家を実践する、松井郁夫です。
講義は、文化庁監修「民家のみかた調べかた」(絶版)を手引きに、
古民家を理解し実測の方法を学ぶ【座学】からはじまり、
実際の古民家の【実測】を通して、
何を残し何を変えるのか、
「古民家の耐震省エネ改修」の実例もまじえ
再生と【設計】のコツを公開します。
古民家は、日本の木造住宅の基本です。
再生だけでなく、戦後の住宅のリフォーム・リノベーション、
新築住宅の設計・施工にも、すぐに役立ちます。
「古民家再生ゼミ」は観て測って手を練る、きわめて実践的な講座です。
実測・再生設計歴30年の松井郁夫が、実際の古民家で、
実測の方法から民家の構造・改修手法まで解説します。
日本の木造住宅の基本がしっかりと理解でき、
実習を通して、きちんと実力がつく講座です。
定員は先着30名です。
全国のみなさまのご参加をお待ちしております。
松井郁夫
「基本は古民家にある」
2014年11月8日(土)13:00~17:00
会場:AGCスタジオ(東京都中央区京橋)
「民家のみかた調べかた」
調査手引書を読み解く
どんな民家が古いか
どのように調査をするか
調査の実例
「先人の知恵と工夫を測る」
2015年2月18日(水)10:00~16:30
会場:日本民家園(神奈川県川崎市)
日本民家園(川崎)実測研修
野帳の描き方
寸法の採り方
解体現場の研修
「むかしといまをみらいにつなぐ」
2015年3月7日(土)13:00~17:00
会場:AGCスタジオ(東京都中央区京橋)
可変と不変の架構
架構を生かす
不易と流行を知る
現代性の表現
耐震補強の方法
省エネ改修の方法
全講座講師・松井郁夫
定員先着30名
2014年10月14日 Tue
山口県の宇部市に、木の建築賞の公開審査に行ってきました。
木の建築賞は、NPO法人木の建築フォラムが木造建築物の普及と顕彰のために行っているコンクールです。今年で10周年を迎えました。
わたくしは2回目と7回目に入賞したことから、審査委員を務めさせていただけることになりました。
一次審査はパネル審査、二次審査は応募者のプレゼンテーションを公開の場で審査、最後は現場審査と進みます。
全国を4地域に分けて、4年で全国を回ります。毎回時間と手間をかけて事務局はじめ多くの人がボランティアで働くことになりますが、今年は宇部の山口大学にお世話になりました。
審査される方々ばかりでなく、審査するわたしたちも大変勉強になります。地域の建物に触れることができるからです。
宇部には何回か行きましたが、やはり渡辺翁記念会館が最高です。とても昭和12年に建てられたとは思えないモダンな感性が今なお輝いています。設計は、村野籐吾。宇部の文化活動の拠点としていまも活用されています。重要文化財に指定されています。
さらに審査会場は、同じく村野さん設計の宇部ヒストリアル。こちらも昭和14年竣工とは思えない建物でした。
スケッチは、2006年に描いた渡辺翁記念会館。本物をまじか見ながら、感動しながら描いたのを覚えています。
プロジェクトレポート