プロジェクトレポート
2019年09月16日 Mon
日本には古民家が14万軒残っているといいます。年々空き家が増加する中に古民家も含まれています。それでも民泊法が施行されてから、古民家の利活用の道は広がりました。しかしながら、一方では「暗く」て「寒い」と言われ壊されている古民家の数も年々増えています。耐震性能不足から「既存不適格」というレッテルを貼られて壊されているのです。
この本は、耐震と温熱の両面から民家の再生を実践し、美しい日本の古民家を未来につなぐ一冊です。ブームとは一線を画した理念と実践の書です。
古民家に住みたいと考える住まい手の方や、古民家を改修して提供したいと考える専門家の方に向けて、その理念と手法をまとめました。
本の中で紹介した実践事例「漢方の本陣」が、2019日本エコハウス大賞・リノベーション部門大賞に選ばれました。
文中には、温熱計画のスケッチと耐震エコ改修の仕組みが掲載されています。これまで、古民家の改修は、耐震性能と温熱性能の両方を満足させることが難しいとされてきましたが、「漢方の薬局」は、275年前の建物でありながら、全てをバランスよく改修できました。
これからも日本中に残る地域の歴史を包括した古民家の再生に取り組んでいきたいと思います。
実践事例13件 オールカラー
目次:古民家再生宣言/貫はやめてはいけない/足固めの再発見/胴差はなかった/筋違は風邪対策から地震対策に変わった/民家は再生機構をもっている/新しい息吹を吹き込む/リフォーム時代の混迷/限界耐力計算という方法/温熱環境を向上させる/失われた150年/これからの日本の家をつくる
推薦文:古民家はなぜ美しく尊いのか。その構造と美学と普遍性を解明し再生法を紹介する一冊。今日の家づくりのあり方を根本的に考え直させる、木造関係者必読の書。/横内敏人
なぜ古民家再生なのか。その本質について文化論、技術論を交えなが語る実践の書であるとともに、思想の書である/泉幸甫
Amazonでも書店でも買えます。お手にとってご覧下さい。
2019年09月10日 Tue
事務所の近くで木組みの家を依頼されました。
小さな敷地の小さな家ですが、音楽好きの若いご夫婦のために、楽器を演奏できる部屋をつくりま す。
2019年08月08日 Thu
ブログ | プロジェクトレポート | 連載・執筆
「古民家への道」民家再生ー日本に住む!発刊
古民家に住みたいと望まれている方に!
古民家再生をしたいと望まれている専門家に!
古民家再生の真実。利活用の手法の一冊!
ブームとは一線を画す視点から書き下ろす
新たな価値観の古民家再生。
全国各地の古民家再生を手掛けている筆者が
自信を持って贈る待望の書!。
13実践事例、全ページオールカラー。
ここから始まる古民家再生!
2019年10月発売予定!
目次
古民家再生宣言
はじめに
序章:美しい日本の民家
第一章:民家の仕組みと構造
第二章:民家再生の理念
第三章:民家再生の課題
第四章:民家再生の実践
第五章:失われた百五十年
あとがき:これからの日本家をつくる
2019年07月26日 Fri
この度、「木造住宅私家版仕様書」の新刊が発売される運びとなりました!
これまでの私家版仕様書の内容に、実験編と温熱性能の向上についてのページが加わり、
「木造住宅私家版仕様書 完全版」 として出版されます。
8月3日(土)から全国の書店に並びますが、
Amazonでは、下記のリンクより既に予約注文ができます。
Amazon 購入ページ ←クリックしてください
エクスナレッジ 書籍掲載ページ ←クリックしてください
これまでの私家版仕様書をお持ちの方も、パワーアップした私家版仕様書を是非ご購入ください。
全国の木組の家づくりを頑張る方々の一助となれば幸いです。
2019年07月12日 Fri
事務所の「木組みの家」サイトをリニューアルしました。
より明快な理念がわかるようになっております。
ぜひご訪問ください。
2019年07月03日 Wed
ブログ | プロジェクトレポート | 漢方の本陣
5年の歳月をかけて再生設計を続けてまいりました、滋賀県長浜市木之本の「漢方の本陣」がようやく竣工いたしました。
長い間お世話になった建て主さん、橋本工務店の皆さん、夏見さん、ありがとうございました。
今回棟札が出てきたことで、江戸時代「延享元年甲子」275年前の建設であることがわかりました。
丁寧な再生工事によってさらに200年の命を授かったと自負しております。
大きな吹き抜けのある室内をエアコン一台で温熱をコントロールする仕組みを採用しました。
古民家の欠点である「暗い・寒い」を解消する、明るさと温熱の工夫を付加したことで、建主様のこれからの生活を一新することになると思います。
建主さんから、「家に帰るのが楽しみになりました。」というメールをいただきました。
どうぞ地震に丈夫な「貫や足固め」の木組に守られた、「懐かしくてあたらしい」快適な生活をお楽しみください。
2019年06月24日 Mon
「野田の平屋」の軸組模型ができました。
丈夫な架構を支える地震に強い、門型フレームと足固め折置組のシンプルな軸組です。
居間では象徴的な大黒柱が力強く家族を支えています。
何世代にも渡る生活の変化にも対応できるように、間取りと架構を一致させ、長寿命の木組の家を目指しています。
大きな一枚屋根の下、ご家族の、のびのびとした生活を思い浮かべながら、実施に入ります。
2019年05月28日 Tue
6月21日発売の雑誌「住む」夏号に「鎌倉古今」の取材記事が掲載されました。
レポーターは旅行随筆家の山口由美さん。伝統構法の仕組みにまで踏み込んだ取材でした。
山口さんの鮮やかな文章ときれいな写真が魅力です。
同じ夏号に友達の記事もたくさん載っています。
日影さん、風紀建設、若原さん、大橋さん、迎川さん、内田さん、皆さん頑張ってますね。
書店でお手にとってご覧ください。
鎌倉古今
2019年05月24日 Fri
ワークショップ「き」組ではすでにお知らせしましたが、
千葉県野田で、小さな平屋の家が始まります。場所は「花野井家住宅」の隣の敷地です。花野井家住宅は故・田中文男棟梁が復元した茅葺きの農家です。
「日本建築セミナー」という講座で田中文を棟梁に教えていただいたのは、30年前でしょうか?とにかく怖い棟梁で、設計者嫌いでしたが、宮脇檀さんやその他の設計者との共同で数々の名建築と名言を残しております。
inax.lixil.co.jp/Culture/1998/12word.html
口癖は「木造は軸組だ!」と架構の重要さを常に語っておられました。というか、怒られてました。(笑)
晩年は、コンペの審査員をご一緒させていただき、更に薫陶を受けました。最後にいただいた言葉は今でも忘れません。珍しく褒めてくれたからです。
そんな棟梁の隣で建てられることで、とても緊張しております。
2019年05月14日 Tue
ブログ | プロジェクトレポート | 漢方の本陣
一般公開に先駆けて、滋賀建築士会湖北部会の見学会を開催しました。
その後、長浜に会場を移して「古民家への道」と言うタイトルで、古民家に学ぶ木組みの家づくりの講演を行いました。
引き続き工事は続きますが、5年の歳月をかけた古民家再生の出来は上々です。
竣工写真を撮るまでのチラ見でした。
2019年05月08日 Wed
ブログ | プロジェクトレポート | 八王子の古民家再生
GWの10連休最終日にもかかわらず、およそ30人の方が内覧会に足を運んでいただきました。
都内でも八王子の小高い山に囲われた緑豊かなところです。
みなさま、遠路はるばるありがとうございました。
屋根に開けた「ハッポウ」窓から一階まで届く、光あふれるダイナミックな吹き抜けをご満足いただけたでしょうか?
5月10日のお引渡しまでに外構を仕上げて、5年間の設計監理を終えます。
明治44年築(168年前)の建物が、さらに長く愛されて生き続けるように、余分なものを造り付けない、民家本来の架構と間取りを継承しました。
工務店の担当者や職方さんありがとうございました。
建主様のご厚意に感謝します。
2019年04月27日 Sat
ブログ | プロジェクトレポート | 八王子の古民家再生
2019年04月25日 Thu
ブログ | プロジェクトレポート | 漢方の本陣
追い込みに入っていた「本陣」の吹き抜けの足場が取れて、全容が姿を現しました。
あと少しで完成です。乞うご期待!
2019年04月20日 Sat
ブログ | プロジェクトレポート | 漢方の本陣
5月11日の滋賀県建築士会の見学会と講演会を控えて、工事の追い込みに入っています。
メールのやり取りで現場の様子を見ていましたが、壁の仕上げに入る前に架構の様子を確かめに行ってきました。
ここで決めておかないと、やり直しの効かない段階に入ります。
現場で、いくつかの指示を済ませてとんぼ返りの監理でしたが、これで最終仕上げまで、大丈夫でしょう。
現場の大工さんたちは、よくやってくれてます。感謝!感謝!
一般公開はまだ先ですが、とりあえず建築士会の皆さんに見ていただければ、午後の講演会にも、話が弾みます。わたくしも楽しみにしております。
古民家の再生の理論と技術について、耐震+エコ改修の家づくりのお話をさせていただきます。
「むかしといまをみらいにつなぐ」「本物は本来のもの」は、松井事務所の理念です。
2019年04月12日 Fri
お申込みは松事務所まで。ok@matsui-ikuo.jp 地図を送りいたします。
2019年04月11日 Thu
ブログ | プロジェクトレポート | 八王子の古民家再生
5年の年月をかけて取り組んでまいりました「八王子の古民家再生」が竣工となりました。
暗くて寒かった明治時代に建てられた茅葺きの古民家を、明るくて温かい住宅に改修し
「終の住まい」としました。
耐震は石場建てのまま、エアコン一台を床下に吹き込み暖冷房します。
地震に強く、温かい「耐震エコ改修」の古民家再生事例です。
このたび建主さんのご厚意で・内覧会を催すことになりました。
古民家の再生にご興味あるみなさんのご参加をお待ちします。
2019年5月6日(月・祭日)12時より17時まで現地でお待ちします。
お申込みは、松井事務所のメール ok@matsui-ikuo.jp からお願いいたします。
追って地図をお送りいたします。
2019年04月04日 Thu
滋賀県長浜市木之本の270年前の古民家再生「本陣」が、竣工します。
5月11日に、滋賀県建築士会の見学会と講演会を行います。
一般見学会は別日になりますが、午後の長浜で行われる講演会は参加自由です。
お近くの方はどうぞこの機会に、古民家から現代木組の流れをお聞きください。
建物の一般公開日は、おってお知らせします。
2019年03月31日 Sun
ブログ | プロジェクトレポート | 漢方の本陣
5月11日の内覧会に向けて、いよいよ仕上げ工事の佳境に入ってきました。
16センチの傾斜を直して、ここまで来るのに多くの時間を要しましたが、少し先が見えてきました。
リビングの吹き抜けとなる大空間の足場が取れることを、楽しみにしております。
今回のエアコン一台で温める温熱計画のために、吸気と排気のコントロールを入念に打ち合わせしました。
見えない空気のコントロールは、難しいのですが、住まい手にとっての心地よさを提供するために大切です。
夏見さんにお願いしている換気扇やフアンもついて、難関をクリアしたいと思います。
ダイナミックな木組みの良さをそのままに、暖かな古民家を次の世代に伝えます。
2019年03月24日 Sun
ブログ | プロジェクトレポート | 保育園+マンション
2019年03月21日 Thu
15年続いた「木組のデザイン」ゼミナールと、好評だった「古民家再生ゼミ」を統合し、「古民家+木組」のデザインゼミナールとしてリニューアルします。
「古民家+木組」のデザインゼミナールは、再生コース・設計コースの2つのコースがあります。
再生コースは、江戸東京たてもの園での実測実習を経て、古民家再生の設計を行う実践型講座です。また、古民家再生に適した構造計算法である、限界耐力計算の演習も行うので、ゼミを修了すれば、仕事でそのまま活かせる技術が身につきます。
設計コースでは、初日の即日課題をベースに、耐力壁・水平構面の考え方などの座学に加え、伏図の作成、木拾いの実践、軸組模型の作成を行い、段階的に木組の家を創るための実践を行います。更に、温熱編では、時代の要請である温熱性能の向上・省エネ性能の向上を森林文化アカデミーの辻充孝先生によるパッシブデザイン講座から学びます。課題を提出することで、最新の温熱計算ツールを手に入れることができます。
また、設計コースの2回目には、美しいデザインの建築を手がける横内敏人先生、泉幸輔先生をお呼びしました。最近の仕事を中心に講演をしていただき、その後、泉幸輔+横内敏人+松井郁夫の鼎談が実現することになりました!めったにない機会ですので、ぜひご参加ください。スポット受講できます。
当ゼミは、古民家再生、美しい木組の家づくりを同時に学ぶことができる盛りだくさんの内容となっております。
定員に達し次第締切となりますので、お早めにお申し込みください。
両コースともまだまだ受講生を募集中です!
全国から奮ってのご参加をお待ちしております。
勉強会の詳細は、こちらから↓
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