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2024年03月01日 Fri

伝えること

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伝統的構法で丈夫な暖かい現代住宅をつくり続けている松井郁夫です。

今日は仕事の伝え方について描きました。

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「仕事は見て覚えろ」と言われて親方から教わることがなかった我々世代の人間はいまのスタッフを育てることが下手だと思う。

手取り足取り教えてもわからないところは分からないのだから、結局わかるまで何度も同じ間違いを繰り返す。

職人の世界ではやってはいけないタブーばかり注意されるので、そのことに気を付ければあとはやっていいことがたくさんある自由な世界なのだが、若い頃は気づかない。

職人は「経験」を重ねて「技能」を磨く。やってはいけない経験は身体が覚えてくれる。ところが「知識」はやっていい「技術」を詰め込むので、やってはいけないタブーがわからない。

「技能」と「技術」の違いはそこにある。以前は設計者には資格試験で経験年数を聞かれたこともあった。いまでは試験に合格してから経験を積むことで資格が取れる。おかしな傾向だと思う。

だから若いスタッフには自らの手で失敗して経験を積んで欲しいが雇用主としてはそれも困る。そこには仕事を見て覚えるくらいの観察力と器用さを持ってなければならないようだ。いまやそんな若者はいないか?出よ!スタッフ〜ッ!笑