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2023年02月15日 Wed

コラム「トルコ大震災」の被害について

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6日トルコ南部で発生した大地震はマグネチュード7.8に達し発生から一週間経ち、亡くなった人は3万9000人を超えています。地震の震度は阪神大震災の22倍と聞いて驚きました。

現地では必死の救出作業が続けられて、尊い命が救われています。凍てつく空の下に投げ出された人たちには一刻も早い救援が必要です。そんな事態の中、倒壊した建物のほとんどは違反建築であったという衝撃のニュースが入ってきました。

トルコでは日本と同じ耐震基準があるものの、安全基準を満たさなくても一定の金額を払うと使用を認められる制度があると来てびっくりしました。

「恩赦」と言われる制度が存在すること自体が犯罪ではないかと思います。エルドアン大統領は違反者を逮捕して回っているそうですが、そんなことより救出や避難所の建設が先だと思います。

遠いトルコの国で起きた地震ですが、日本も他人事ではありません。28年前の阪神大震災以降、能登、熊本、東日本の地震は予想を超える大きな災害を生みました。

地震に備えるためには、まず建物の耐震性を高めることがわたしたち建築関係者には求められます。

阪神大震災を教訓に、実務者のために『木造住宅【私家版】仕様書』を執筆し、「地震に強い家づくり」のための「木組の家づくり」を進めてきた松井事務所ですが、さらに気を引き締めて実務の設計に当たりたいと思います。

「倒壊しにくい貼り強い木組」は地震国日本で生まれた命を守る仕組みです。

トルコ・ハタイの被災地の様子(2023年2月8日撮影)。(c)DHA (Demiroren News Agency) / AFP