ブログ

2008年06月30日 Mon

_

淡路島・だるま窯

取材で淡路島に行ってきました。淡路島は日本でも有数の瓦の産地です。良い土が取れるところから、瓦を焼く技術が根付いたものと思われます。
カメラマンから転身して瓦を焼いている「カワラマン」山田脩二さんを訪ねました。むかしながらの瓦を焼くために「だるま窯」の製作の真っ最中でした。「今の銀黒瓦は均一で面白くない。風化してなお美しい焼きムラのある瓦が焼きたい。」
土の織りなす詩情あふれる甍の波。実現したい屋並みの風景です。

淡路島・だるま窯

2008年06月28日 Sat

_

「宮原の家」完成しました

 

松丸太のダイナミックさと茶室の繊細さの調和です。軒下の犬走りが建物を引き立てます。

 

きれいな材を使った式台。カウンターもちょうどいい高さになりました。
十和田石を張った浴室。木は桧を使っています。

  

たくさんの蔵書を管理する書斎です。木製サッシと階段に趣向を凝らしました。
 せまい場所でスムーズに上がる工夫をしました。段板ごとに左右の幅が違います。

 

水屋です。細かなところまでつくりこみました。お茶会にはたくさんの人が招かれることでしょう。

 

2008年06月28日 Sat

_

「宮原の家」完成しました

数寄屋の趣と民家の力強さを兼ね備えた純和風の平屋建て

 

周りを生産緑地に囲まれた、空の広い宮原の敷地に、平屋建ての木組みが建ちました。

埼玉県宮原の地に純和風の家が建ちました。
「終の棲家を」という建主さん。豪快な松梁のある居間、お茶室と水屋、
たくさんの蔵書に埋まる書斎、数奇屋と民家の融合する住まいです。
熟練の技とコンビネーションで数寄屋の趣と民家の開放感を紡ぎ合わせました。

構造材はTSウッドの徳島杉。
施工は渡辺工務店。松井事務所と22年のコンビを組む渡辺正司棟梁の仕事です。

竣工おめでとうございます!

 

施工  渡邊工務店
設計  ㈱松井郁夫建築設計事務所
撮影  奈良岡忠 松井事務所

 

 

2008年06月17日 Tue

_

「宮原の家」完成内覧会を終了しました

「宮原の家」完成内覧会が14日に行われ、好評のうちに閉会しました。

当日はよく晴れて、絶好の内覧会日和でした。建主さんから訪れた方皆にお抹茶とお菓子が振る舞われ、お茶室やデッキでくつろぎながら、ゆっくりと建物を感じていただくことができました。

遠くから足をお運びいただいた方々、誠にありがとうございました。

2008年06月13日 Fri

_

「上田の家」上棟しました

広々としたのびやかな家になります。

棟がクレーンで架けられました。上棟おめでとうございます!

 

大黒柱です。引き抜きに抵抗する「足固め」が差してあります。
棟木を継いでいます。6間半もの長さになりました。

2008年06月03日 Tue

_

月刊さかん

出版社=株式会社コーパス / 735円

名著「左官礼讃」の著者、小林澄夫さんが編集長を務める『月刊さかん』に 「宮原の家」が掲載されました。 いつも松井事務所とワークショップ「き」組で左官をお願いしている芳賀さんの見事な仕事が、巻頭に見開きで載っています。

2008年06月03日 Tue

_

「宮原の家」完成内覧会のお知らせ

このたび「宮原の家」が完成し、建主さんのご厚意で2008年6月14日(土)に完成内覧会を開催することになりました。
埼玉県宮原に純和風平屋建ての家が建ちました。
熟練の技とコンビネーションで数寄屋の趣と民家の開放感を紡ぎ合わせました。
構造材はTSウッドの徳島杉。施工は渡辺工務店。
松井事務所と22年のコンビを組む渡辺正司棟梁の仕事です。

どうぞ皆さんお誘い合わせの上ご高覧下さい。
大勢の皆様のお越しをお待ちしております。

ニュース:「宮原の家」

2008年05月30日 Fri

_

大野・南部酒造

再び造り酒屋のスケッチです。仕込みの時期(11月から3月)に酒造りの様子を奈穂(カミサン)がスケッチするために通っています。酒屋の販売に使うパンフレットや酒造りの工程を解説するために、杜氏の方々が働いている姿を絵で記録することになりました。
建物担当は私なので酒屋の正面を記録しました。いつもより細かい描写ですが、これをラベルに使っていただければと思っています。(画・文 郁夫)

2008年05月26日 Mon

_

千倉・千田「潮風王国」

今日は夏を思わせる日差しです。こうなると海に行きたくなります。しばらくご無沙汰している千倉の海は、いまごろ良い風が吹いているのではないでしょうか?
千田の海から見た潮風王国のスケッチをお届けします。海風を感じることが出来たら幸いです。(郁夫・画)

2008年05月13日 Tue

_

「宮原の家」内覧会のご報告

 

秋田杉のテーブルも渡辺棟梁が作ってくれました。
20年前にやはり渡辺棟梁と松井事務所のコンビと自宅を建てた大宮の家の建主さんも見学にきました。

 

デッキや犬走りからは広い庭を眺めることができます。
雨の日は屋根と雨落ちの間に、雨のカーテンが降りてきます。

 

大好評だった、段板ごとに幅の違う階段です。遊びのあるたのしい仕掛けになりました。

2008年05月06日 Tue

_

「豊玉窯」陶芸展 最終日

連休も今日一日となりました。おかげさまで毎日50名以上の人たちが陶芸展に来てくださいました。友人やご近所の方ばかりですが、友人の友人が新しい交流を生んでいます。

狭い事務所でのにわかギャラリーですが、こんなに来てもらえるとは思ってもみなかったので、大感激です。来年もまた開こう!と一同楽しみにしています。

陶芸展最終日

2008年05月04日 Sun

_

「豊玉窯」第二回作品展

数年前からはじめた陶芸は、土と戯れることで心が癒されたり、思いもかけない火の力に助けられて、毎回驚かされることばかりです。まだまだ何も分からないまま、先生に頼ってばかりですが、今回少し展示してみました。
10年目を迎える教室には絵付けの上手な方や、大きな作品に取り組む若い人もいて楽しい展示です。お時間のある方は、この連休中のみの展示会ですが、お運びください。

「豊玉窯」第二回作品展

2008年05月01日 Thu

_

「宮原の家」完成内覧会のお知らせ

埼玉県宮原に純和風平屋建ての家が建ちました。
熟練の技とコンビネーションで数寄屋の趣と民家の開放感を紡ぎ合わせました。
構造材はTSウッドの徳島杉。施工は渡辺工務店。
松井事務所と22年のコンビを組む渡辺正司棟梁の仕事です。

2008年04月30日 Wed

_

「豊田の家」完成内覧会を開催しました!

「豊田の家」が完成し、先日、完成内覧会を開催しました。
おかげさまで大盛況でした。内覧会の様子はWS「き」組のHPで紹介しています。どうぞこちらからご覧下さい。

2008年04月30日 Wed

_

事務所で陶芸展を開催します

GWに松井事務所で陶芸展を開催します。
近所の陶芸クラブに夫婦で通っています。
クラブの力作が並びます。松井のスケッチも展示します。

よろしければお出かけ下さい。

2008年04月13日 Sun

_

「宮原の家」完成間近です

左官がおわり、畳も入りました。建具が入ると完成です。

 

雨落ちの砂利を敷きました。
雨の日に部屋から外を眺めると、外との間に薄い雨の膜ができます。雨樋にはない趣です。

 

照明も入りました。上棟の頃からくらべると、木の色が全体に馴染んできているのがわかります。

茶室です。丸窓の前にある棚は「違い棚」といいます。
丸窓を月に見立て、叢雲のかかった様子を表現しています。

2008年04月11日 Fri

_

「豊田の家」(東京都)完成内覧会のお知らせ

このたび「豊田の家」(東京都)が完成の運びとなり、
建主さんのご厚意で完成内覧会を開催することになりました。

緑豊かな公園を眺めながらの別荘にいるような生活。
絶好のロケーションを満喫できるように木立の中にデッキをつくりました。
材木はTSウッドの徳島杉。
熱心な建主さんは徳島まで伐採見学ツアーにも参加しました。
施工は文化財の改修も手がける風基建設。設計は松井事務所です。
木組みのよさがよくわかる、吹抜けのあるシンプルな田の字型プランです。

参加をご希望の方は
事務局の松井事務所までご連絡下さい。
詳しい地図をお送りします。

どうぞ皆さんお誘い合わせの上ご高覧下さい。
大勢の皆様のお越しをお待ちしております。

ワークショップ「き」組事務局
松井匠

2008年04月08日 Tue

_

天竜・植林ツアー

静岡県の杉の産地といえば天竜です。天竜川流域に広がる植林された山は広大です。かねてより天竜の山の人たちが、「与作ツアー」と称して木を切る伐採ツアーを行ってきました。今回は、やはり木は植えて育てることから始めなくてはということで、植林ツアーとなりました。初めての経験でしたが、植林は気分がいいものです。まだ葉枯らし材の残る切り株だらけの斜面に取り付いて、総勢40人で桧の苗を300本植えました。この木が育って家になるのは後60年後です。それまでしっかり空気をきれいにしてください。
(画・文 松井郁夫)

2008年04月02日 Wed

_

滋賀・五個荘町

近江商人の発祥の地として知られる五個荘町は、商人の本宅が建ち並ぶ古くからの集落です。広大な敷地を塀で囲み、数奇屋風の離れや土蔵を建て、池や築山を配した大きな日本庭園が特徴です。その建物や庭の美しさに、あらためて伝統的な歴史建築の魅力を感じます。
スケッチの建物は、草屋根に切り妻の下屋がついた農家住宅であったと思われます。「ワリヅマ」と呼ばれる妻梁を二本に割ってかけた姿が面白いと思いました。奈良で見かける大和づくりに似ています。
集落は平成10年に国の重要伝統的建物群保存地区に指定されています。

滋賀・五個荘町

2008年03月22日 Sat

_

奄美大島・有田棟梁

今から10年前に全国の伝統構法を実践する大工棟梁たちを訪ね歩いたことがあります。
10箇所の地域に旅をしました。その中でも印象に残っているのが、奄美大島の有田棟梁でした。
その棟梁から先程、電話をいただきました。90歳になるそうです。私たちが現在作っている大宮「宮原の家」の小屋組みが知りたいという電話でした。ニューズレター「コミネット」の効用です。とても嬉しくてこのブログを描いています。

有田棟梁にお世話になった取材は「伝統構法の旅」という市販されていない本になっています。いつか単行本で出版できるといいのですが・・・。
奄美の家は本土とまったく違った工法で「ヒキモン」づくりという建て方をします。奄美に生える独特の木をまるで籠のように編んで、台風に備えるのです。風で飛ばされても壊れない丈夫な木組みです。

日本の伝統構法は現在見直され始めましたが、全国にはまだまだ気候風土に培われたさまざまな家づくりの工夫があると思います。未来を生きる知恵は既にそこここにあるのかもしれません。(文・松井郁夫)

奄美大島・有田棟梁