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2023年03月19日 Sun

コラム「民藝と民家」①

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いつか古民家になる木組の家をつくりたいと望んでいる松井郁夫です。

昨日、濱田庄司益子参考館で古民家再生についてお話しさせていただきました。

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「民家」は「民藝」の中に位置付けられています。

民家、民具、民器のひとつで、民衆の家を言います。名もない職人が建てた骨組みが丈夫で長寿命の住まいです。

「用の美」と言われる民藝の思想は柳宗悦が中心になり、陶芸品家・濱田庄司も参加しました。

民藝では常に美しさを追求するのですが、使える用があることも大切だと言う工芸の考え方です。まさに民家はその代表です。

また工芸は美しさを求めることはもちろん、用がたたねばなりません。工業デザインにつながる理念があります。多くの人に美しく使えるものを提供する考えかたが同じです。

当日は、民家の実測ワークショップを行い参加者の皆さんに、「みかた」と「しらべかた」を体験していただき観察することと作図することが、古民家再生の「つくりかた」につながることを実感していただきました。参加者のみなさんは大変熱心で実測が初めてにも関わらず、時間を超えて作図していました。次回のイベントで実測図を展示しようということになりました。力作ぞろいで展示会が楽しみです。