プロジェクトレポート
2024年04月03日 Wed
ひとつひとつの家を教科書のようにつくりたいと願っている松井郁夫です。
おかげさまで4月14日から始まる「第21期・木組みのデザインゼミナール」が満員になった御礼のブログです。
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毎年お送りしている「木造住宅」のスキルアップ講座がおかげさまで21期を迎えました。
毎回、参加者を募集しながら今年は何人集まるのだろうかと気をもんでいるのですが、
講座の始まる寸前には毎回12・3名になってホッとしています。
おかげさまで今期は定員の20名になりました。
毎回ひとりひとりの提出課題を添削するので、少人数制となっております。
「木組ゼミ」の特徴は木造住宅の設計を軸組みである「架構から学ぶ」点にあります。一
いまは「大壁」と言われる柱や梁の骨組みを包んで見えなくしてしまう工法が主流ですが、
この講座では「真壁」と呼ばれる柱や梁を見せる「架構」をデザインするという造り方にこだわっています。
日本建築は「真壁」という木材をすべて現しにする「軸組工法」が本来の姿です。
「木組」という呼び方で大工職人の腕前が問われる仕事です。
大工職人は金物に頼らない木と木を組み上げる木組の「継手・仕口」を使えれば一人前となります。
木造住宅の設計者が最初にぶつかる構造の壁でもあります。
江戸時代以前から続く伝統の技で、木の「めり込み」と「摩擦」で力を「減衰」することで地震に耐えるという地震国日本に最も適した工法と言えます。
本講座では「むかし」の仕事をつたえる「古民家」に学び、「いま」現代の建物に活かすし「みらい」につなごうとしています。
松井事務所では「むかしといまをみらいにつなぐ」を理念にこれからも「木組のデザインゼミナール」をスキルアップを目指すみなさんにお届けしたいと思っています。
今年は思いがけず受講生が多人数になりました。プレカット全盛時代に木の家を架構から学べる講座は本講座しかないようです。
受講生の皆さんありがとうございます。古民家の実測や見学案内、演習課題の添削に講師陣もがんばりますのでよろしくお願いいたします。