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2022年07月14日 Thu

かやぶきの家27年目の訪問

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阪神大震災の年に、福島県の中通り青木村で「かやぶきの家」を再生しました。

先日27年ぶりに訪ねていきました。茅の維持ができなくなったので、どうしようかという相談です。

オーナーの境野さんご夫婦は福島大学の社会学の元教授の旦那さんと薬剤師の奥さんです。

以前は、郡山市内に住んでいましたが、息子さんの健康のために水のきれいな青木村に古民家を求めました。

当初、自給自足の農業を目指していました。おふたりとも学生運動時代の世代で、お仲間は就職しないで農業に従事した方が多いのです。

譲り受けた古民家は山の際の井戸水の枠小高い斜面にありました。もともと茅葺きだったので、茅のまま直そうと茅葺き職人を探しました。

萱刈も自分たちの仲間で行い4年かけて直しました。東京からもボランティアを募って泊りがけで作業をしました。

当時「健康な住まい賞」をいただき賞金で村長さんはじめ近所の村人達と宴会をした楽しい思い出があります。

10年前には「東北大震災」後に屋根に放射能を被ってしまい、環境省にお願いして全面葺替えをしましたが、いよいよお年を召されたのと今後の費用を考えて、金属屋根を吹くことになりました。

残念ですが、どうせ葺くならきれいな屋根にしょうと、出掛けてきました。

当時の大工棟梁や、復興に尽力してくれた県の職員の方も集まり、懐かしい話に花が咲きました。

翌日、金属葺きの職人さんとの打ち合わせが終わって、今は見積りを待っています。

本当は茅葺きにしたかったのですが…。

屋根が、綺麗になったら来たいと思っています。