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2024年10月15日 Tue

建築の話をしよう⑧設計は「知的」作業

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建築の設計は極めて「知的」な作業の繰り返しです。

敷地の特性を読み込むことは、その土地の地理や気候を把握しなければなりません。

そのうえで与えられた条件を整理して配置を考えます。

構造は最も気をつけなければいけません、人の命に関わります。

施工の難易度やコストの管理をする必要もあります。

「設計計画」では建物に用途によって使い勝手の良さを検討することも大切です。

「平面計画」で柱や梁が合理的に配置されないと施工もコストもまとまりません。

そこが設計の「インテリジェンス」を駆使して行う所以です。

それは極めて「理知的」な作業で主に「平面図」に現れます。

「平面計画=間取り」は一見簡単に見えて人が動きやすいほうがいいのです。

難解な建物は複雑な平面形になりやすく室内での動きがスムーズにいかないのですぐわかります。

「架構」も同じで、できるだけ整理して単純な方が施工もしやすくて丈夫なことがあります。

今年で21期を迎える「木組のデザインゼミナール」では毎年受講生の平面計画から軸組模型を作って骨組みの把握に努めています。

常に実践にも活かせる勉強会を心がけていますので、厳しい添削を済ませた後1/50の模型をつくります。

講座ではその間に実際の木組の「継手・仕口」の詳細を解説します。

「架構」を意識することで「平面計画」は熟慮され「実践的」な模型になります。

前回のブロブでも述べましたが「美しい」をつくるのも同じような作業の繰り返しです。

「美しい平面図」から「美しい立体」が生まれと考えます。