プロジェクトレポート
2022年12月15日 Thu
いつか古民家になる「美しい木組の家」をつくりたいと願ってる松井郁夫です。
今日は、当事務所が取り組んでいる新築の家の「プロジェクトレポート」をお届けします。
今後もご報告いたしますので、よろしくお願いします。
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ありがたいことに「木組の家」には、全国に根強いファンがいらっしゃいます。
今回は京都のご夫婦で、金物に頼らない手仕事の家づくりをご要望されて、しばらく設計者を探されていたようです。
いろいろな方にご相談されたようですが、最後にネットで松井事務所にたどり着いていただきました。
いくつか気にされていることがあり、ご連絡を躊躇されていたとお聞きしています。
それは、「木組の家」の良さは共鳴できるが、以下の点が心配だということでした。
①手持ちの予算でできるのか?
②HPで見ると、松井事務所は敷居が高いのではないか?
③東京から地方の仕事はできるのか?
④近くの職人さんを頼めるのか?
⑤その他もろもろ…
そこで、ダメ元でウチに連絡されて、Zoomでの初顔合わせとなりました。
その際の第一印象がお互いに良かったので、早速、敷地を見せてもらいに行きました。
お話を伺うと、予算も敷地も充分でしたし、地方の仕事は、松井事務所のネットワークを使えば、全国で建設可能です。
まず、建築と庭の工事費と設計料や消費税の全ての経費を合算した「工事費の目安」を提示させていただき、安心していただきました。
ちなみに松井が「職人がつくる木の家ネット」を最初に立ち上げたときには、事務局を務めていたことと、雑誌の取材で全国の伝統構法の職人を訪ねて歩いた「日本列島・伝統構法の旅」を執筆したことから、日本中に知り合いの大工職人がいます。
また、木組に熟知した「ワークショップき組」という「木組のデザインゼミナール」のOB仲間も全国のメンバーとして活躍しています。
今回もご依頼人の隣町に、木組みにこだわる大工職人の知り合いがいました。ご依頼人にもご紹介させていただき進めることになりました。
先日は、渋谷にあるオリジナルキッチンのショウルームにご案内させていただき、当事務所にも来ていただきました。
すでにご要望や敷地の図面は「要望シート」で頂いておりましたので、敷地の形状に沿って一案描いて、模型をつくってご提案させていただきました。
南に正対した30坪の平屋です。敷地が低いので基礎を高く建物を浮かせて水害に備えます。
敷地内の樹木はできるだけ活かし、浴室からも眺めることができます。間取りは、南と北に風と視界の抜けるワンルームです。
一案目は「たたき台」ですので、これから更にご意見・ご要望をお聞きして進めることになります。
松井事務所では、多くの方に、ここちよくゆたかな「木組の家」に暮らしていただきたいと考えておりますので、決して敷居は高くありません。本人もいたってフランクな性格です。(笑)
完成まで現場に通うことになります。引き続きどうぞよろしくお願いいたします。