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2016年02月29日 Mon

なぜ木を使うのか ②

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無垢の木は「強い」と言われていますが、「強い」という意味は2通りあります。

「強度」があるという意味と「腐りにくい」という意味の2つです。一本の木の中で、それぞれに受け持つ部位が違います。

無垢の木には、赤身という心材と白太という辺材がありますが、心の部分は腐りにくさを受け持ち、辺材は強度を受け持つのです。

木が成長するときは、土中の水分を根から吸い上げ、水分は幹の外輪の導管を通り、枝や葉に供給されますが、木が成長するのはこの外輪の辺材部分で、成長とともに年輪が形成されてゆきます。

年輪は柔らかい春目と固い秋目からできています。一年に一本造られますが、年輪の詰まった辺材が強度を担当するといわれています。

心の赤身の部分は、成長が止まった細胞の集まりです。木は、成長が止まるとタンニンという成分を出して役目を終えます。タンニンは、腐りにくく虫も付きにくい成分で、樹木の心を守ります。

木を輪切りにすると、年輪に表れた樹齢だけでなく、木の強さがわかります。赤い心の部分と白い辺材がその両方を分担しているのです。

わたしたちは、木の持っている強さを生かした家をつくり続けています。