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2024年10月20日 Sun

建築の話をしよう⑬「外とつながる」

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「庭屋一如」(ていおくいちにょ)という言葉があります。「庭と建物は一つの如し」という意味です。
家をつくる時に家だけが立派に完成しても片手落ちということでしょうか。

つまりは庭と建物が融合し自然と調和する生活空間が必要だという意味に受け取ることができます。
「環境と共生」する建物をがいいという意味でしょう。

古くから日本の住まいには庭園や坪庭があり、「自然と人は分かち難くつながっている」
という日本人の心情があらわれています。

「高円寺の家」では一階と二階を合わせても19坪という住宅密集地の狭小住宅ですが、

オーナーの「庭を見て暮らしたい」という唯一の要望を叶えました。

その他はお任せだったので、すべての部屋から庭が見えるように計画したのです。

浴室の窓は開けると庭木の枝に触れるように梢を配置しました。

小さな家の割には大きな「吹き抜け」をつくり庭の緑を生け捕りしました。

おかげで「外とつながる」事ができ実際以上に広がりを感じる家になりました。

2階の屋上庭園には裸足で降りることができます。いつかここでバーベキュウをやることになっています。 

下のタイトルをクリックするとHPにつながります。

高円寺の家