プロジェクトレポート
2024年10月16日 Wed
建築の設計で大事にしなければならなことに「広がり」をつくることがあります。
「広がり」とは額面通りの面積の広さもありますが、ここでは実質的な広さ以上に空間が広いと感じるような工夫をいいます。
例えば部屋ごとに壁をつくらずに一室にすることでつながった空間をつくることができます。
部屋の機能は低い仕切りや家具で分けるとか欄間に下がり壁をつくらないなど、
人の視覚に制限を設けずに広く見せることなどです。
天井を一続きに見せることも効果的です。
よく使うのはドアの上の欄間をガラスにして部屋の仕切りはあるのですが、音や匂いは伝わらないひと続きの空間に見せることです。
この工夫は特に「小さな家」には効果的です。
また吹き抜けを設けて縦の空間をつなげることも「広がり」をつくることになります。
添付の写真は吹き抜けの二階壁に欄間を設けずに天井がつながって建物全体が一室空間に見える「東馬込の家」です。
このような空間をつくるには室内の温熱環境を向上させておく必要があります。
つまり充分な断熱と気密を施すことです。