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2015年03月17日 Tue

「松本城のみえる家」上棟です

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木組みの家「松本城のみえる家」上棟2

長野県松本市の高台に「松本城のみえる家」が上棟しました。

片流れのモダンな木組みの家です。

軸組が出来たときに、きれいだなと思える家は、完成しても凛々しい空間になります。

建主さんには「この骨組みのままで住みたいくらいです」とおっしゃっていただけました。

設計は松井郁夫建築設計事務所。
材木は県産材。田中製材工業さんのバイオ乾燥第1号です。
色艶もあり、陽の光でしっとりと光っていました。
施工は森澤建業さんです。29歳の若き棟梁の腕がなります。

上棟おめでとうございます!これから松本に通うのが楽しみです!

また、建主さんが、家づくりのブログを綴ってくださいましたので、ご紹介いたします。

わたしたちの住処をつくる記録」http://blog.goo.ne.jp/mtk-house

家づくりへの真摯な姿勢が伝わってきます。
建主さん、どうもありがとうございます!

構造見学会は4月4日を予定しています。
当サイトにてご案内いたしますので、お近くの方はぜひお越しください。

 

木組みの家「松本城のみえる家」上棟5

木組みの家「松本城のみえる家」上棟4

木組みの家「松本城のみえる家」上棟3

木組みの家「松本城のみえる家」上棟1

木組みの家「松本城のみえる家」上棟6

2015年03月06日 Fri

木組ゼミのおかげです!

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「木組のデザイン」ゼミナール模型

「木組のデザインゼミナール」と銘打って、
伝統的な木造住宅の設計・施工の基本から実践まで、
連続講座を開いて12年になります。

おかげさまで、今では、これまでの受講生と一緒に、
木組みの家づくりの仕事が出来ています。

木組ゼミでは、「木造住宅【私家版】仕様書」を教科書にしています。
阪神大震災を契機に出版した、伝統的な木組みの仕様書で、
当初、丈夫な架構づくりを中心に書きましたが、
改訂版では、仕上げも追加しました。
専門家向けの仕様書は、いまでも多くの方に愛読していただいています。

講座では、上級コースとして、木の特性から、木材の拾い方、架構の理念と技術。
地盤の読み方から、継手・仕口の使い方や木組みの模型製作まで、
丁寧な講義を心がけています。
【私家版】を書いた小林一元さんや宮越喜彦さんと一緒です。

入門コースでは、美術も教えています。自分が美術出身なので、
木組みを美しく見せるためのテクニックは、
美的感覚の研鑽が必要だと考えているからです。

驚いたことに、有名な棟梁が、美術を習いに通ってくださったことがあります。
(講義中は冷や汗をかきました・・。)
もちろん次の年には、講座をお願いしましたが・・。

昨年は、三澤文子さんに来ていただき「住宅医」の大切さをお聞きしました。
今年は、泉幸輔さんや、若原一貴さん、関本竜太さんに
デザインの話をしていただきます。
わたしたちも楽しみにしています。

そんな木組ゼミも今年で12年を迎えました。
毎年全国から15名ほどの受講生が、
月に一回日曜日に当事務所に来られて一日中熱心に学んで帰られます。
受講生の方は北は青森、秋田から、南は大分、高知まで、
遠い方もいらして本当にありがたいことです。

今では、受講生と一緒に仕事を出来るようになりました。
所員として事務所で働いていただいた方もいます。
現在、いくつかのプロジェクトを手伝っていただいています。
木組みのスキルを身につけているので、
打ち合わせがスムーズで、大いに助かります。

講座を修了すると実力がつくので、
すぐに木組みの家づくりを実践することができると好評です。
そのまま、ワークショップ「き」組に入会されて、
木組の家づくりの実践活動される方は、全国で18社になりました。
毎年、木組みの家づくりの後継者が増えていると感じています。

最近になって、また伝統構法の家づくりが注目を浴びるようになったようです。
貫や足固めを駆使した自然素材の家は、丈夫で長持ちです。
何年たっても変わらない良さが見直されているのでしょうか。
資産価値も高いことは、先日のブログにも書きましたが、
設計者冥利に尽きるうれしい事実です。

みなさんもご一緒に「木組の家づくり」を学びませんか。
ここには、日本の家の伝統があり、木造住宅の基本があります。

密度のある講義ですが、毎年和気あいあいとした楽しい講座です。
今年も全国からのお越しをお待ちしています。

<「木組のデザイン」ゼミナール2015募集の記事はこちら>

「木組のデザイン」ゼミナールデッサン

デザインの基本を、手から学べる美術講座は大好評です

2015年03月02日 Mon

家の資産価値

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「空き家」問題が話題になっている最近ですが、少しいい話が飛び込んできました。

建物の価値が下がっていく風潮の中、松井事務所開設の時に設計させていただいた「江古田の家」が、土地付きで売り出されていたのですが、先日新しいオーナーが付きました。30年前の「木組の家」です。

元のオーナーが都心のマンションに引っ越されて、土地を売ろうとしたのですが、不動産屋さんから「この家は売れますよ」と言われて、驚いたそうですが、何人かの引き合いがあって高く売れたそうです。

元オーナーの方は、「木組みの家は外国の人に人気だ」とおっしゃています。イギリス人の方や台湾の方、近所のご夫婦も建物を見に来られて、みなさん気に入られたそうです。「海外の人が興味を持つのは、君の設計は、日本的なんだろう。木組は人気だね!」との言葉に、感謝!

日本の税法では建物の資産価値は、木造で22年といいます。それなのに、30年前の建物に資産価値がついたことに喜びを感じます。木組みの家は長寿命の家と謳ってきた甲斐があります。これから、さらに長く愛される建物になってほしいと思います。

江古田の家 江古田の家玄関 江古田の家リビング

2015年02月19日 Thu

伝統芸能を今に伝える「和力」サイトに紹介されました

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和力

「高円寺の家」で【魂入れの義】を執り行っていただいた、
伝統芸能集団「和力」のサイトに、松井事務所が紹介されました。 どうぞご覧ください。

プロジェクト「伝統芸能を今に伝える「和力」を、映像を通じて多くの人に知ってほしい」
https://motion-gallery.net/projects/wariki/updates/6775

 

「和力」とは(サイトより抜粋)

「和力」は、伝承される行事や音楽、祭り芸能を舞台表現として確立することをめざし、2001年にK朗(太鼓、舞、大道芸、物語作・演者)と木村俊介(篠笛、津軽三味線、作曲)が発足させました。2005年からは小野越郎(津軽三味線、作曲)が加わり、舞台活動をしています。

2013年、伝統的な音楽・芸能をもとに、演奏・作曲・舞台表現をする個人をつなげ、国内外で舞台製作をするため一般社団法人を設立しました。

「伝統に生かされるのも、伝統を生かすのも私たち現代を生きる者である」―伝統芸能の中に息づく、今に通じる人々の思いを、より多くの方と共有できたら、との思いで今回のプロジェクトを立ち上げました。

2015年02月09日 Mon

「佐倉の平屋」内覧会は盛況でした

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木組の家「佐倉の平屋」完成内覧会4

「佐倉の平屋」完成です

 

木組の家「佐倉の平屋」完成内覧会1

週末に「佐倉の平屋」完成内覧会が開催されました。

雨の降る寒い日でしたが、エアコン1台の暖房で家中が暖かく、
みなさんには上着を脱いでゆっくりとご覧いただけました。
ときおり雲の切れ間から日が射すと、室内は一段と暖かくなり、少し換気をしたほどです。

お運びいただいた方々に改めて御礼申し上げます。

 

 

木組の家「佐倉の平屋」完成内覧会6

少し日が射すだけで暖かくなりました

木組の家「佐倉の平屋」完成内覧会5

1.8mの木製引戸は温熱的に優秀

木組の家「佐倉の平屋」完成内覧会9

戸を引込むとすべての部屋が一体空間

木組の家「佐倉の平屋」完成内覧会8

将来わけることのできる子供部屋とロフト

木組の家「佐倉の平屋」完成内覧会3

お子さんはみんなロフトが好き

木組の家「佐倉の平屋」完成内覧会2

間接照明のある下駄箱と、玄関の木製引戸

木組の家「佐倉の平屋」完成内覧会7

床の間の下がり壁は土壁塗回しです

2015年01月22日 Thu

省エネ時代の木組の家「佐倉の平屋」
完成内覧会のお知らせ

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木組みの家「佐倉の平屋」完成内覧会

武家屋敷のある佐倉の町に、国産無垢材の「木組の家」が完成しました。

子育て世代の家族4人で住む、のびのびした平屋です。

吉野の美しい天然乾燥材を、職人の手で刻んで組上げました。
金物に頼らない木組の家は、架構がそのまま空間になります。

地震国日本で古来から受け継がれてきた、
木の特性を生かした民家の知恵「足固め」と「貫」構法を採用し、
大きな地震をめり込みと摩擦によって力を減衰し、粘り強く倒壊に耐えます。

さらに「省エネルギー対策等級4」を取得した高断熱に加え、
エアコン1台でほぼ全室を空調する温熱の性能向上を実現し、
伝統構法でも低燃費な住まいです。
自然素材である無垢の木と漆喰が調温・調湿してくれるので、
体にやさしく健康な温熱環境です。

ぜひこの機会に、進化する木組の家を体感しにきませんか?
みなさまのお越しをお待ちしております。

 

「佐倉の平屋」完成内覧会

開催日時:
2015年2月7日(土)8日(日)
10:00~17:00
対象:家づくりをご検討の方
※一般向け見学会ですので建設業関係の方のお申込みはご遠慮ください。

お申込み先:
一般社団法人ワークショップ「き」組
電話:03-3951-0703 メール:info@kigumi.jp

ワークショップ「き」組お問い合わせフォームはこちら。

印刷用PDFチラシはこちら。

2015年01月21日 Wed

おかげさまで30周年

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もうすぐ、わたくしの60歳の誕生日です。気持ちはいつまでも18歳なのですが(笑)いつの間にか、年を重ねて還暦を迎えることができました。4人の子供も伴侶を迎え、孫も3人に増えました。いつまでも友人のような妻も元気で、一足先に還暦を迎えました。

なによりも、事務所が30周年を迎えることができたことに感謝しています。本当に、みなさんのおかげです。

この業界は、仕事の波の激しい世界ですから、わたくしの事務所のように、木組みにこだわる設計事務所に良くぞお客さんが続いたものだと、ありがとうございますの気持ちでいっぱいです。

最近は、むかし造りの民家のような家づくりを依頼される方が若い世代にも増え、おかげさまで、忙しくさせていただいています。伝統のよさが見直されているのでしょうか。

いまでは、30年の経験を積んだおかげで、住まいの性能向上はもちろん、資金の計画もあわせて、ご相談に答えることができるようになりました。

子育て世代のご夫婦には、子供の成長に合わせた家づくりを提供し、リタイヤ世代の方には終の棲家の活用も含めた提案もできるようになりました。年を重ねると、住まいの造り方にも、見えてくることが多いものですね。

子育て世代にも、同世代の方にも、幸せな家庭や老後を送ってほしいと想います。世間では、ベテランというのでしょうが、住まいづくりはいつでも新鮮な気持ちで取り組んでいきたいと想います。

2015年01月17日 Sat

阪神・淡路大震災を忘れない

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20年前の今日、1995年5時46分に近畿圏を中心に阪神淡路大震災が発生し、6434人の命が奪われました。

うち圧死が8割、建物や家具の下敷きになって亡くなった方は約5000人です。

わたしたち建築に携わる者にとって、これほどの衝撃はありませんでした。

倒壊建物、24万9180棟。むかしから日本の家は地震に強いと聞いていたのにも関わらず、目に飛び込んでくる映像は、あまりにも無残な建物の倒壊の姿でした。

この地震の日から、日本の木造住宅の耐震性への研鑽が始まったと言ってもいいと思います。

その後、2008年から始まった国の実大実験にも参加し、多くの知見を得ました。

災害の多いこの国の建物の安全性を、しっかり確保する方法を身につけ、提供しなけらばならないという使命感に燃えています。

亡くなった多くの方々のご冥福をお祈りいたします。合掌。

2015年01月13日 Tue

「佐倉の平屋」葦張り竿縁天井

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「佐倉の平屋」の外壁の左官がおわりました。

内部の仕上げも進んでいます。

広々した一体空間に、和室の葦張り竿縁天井が趣を添えています。

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2015年01月01日 Thu

あけましておめでとうございます

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あけましておめでとうございます。
おかげさまで30周年。
今年もよろしくお願いします!

2015年