小さな町の親しみのわく診療所を目指して、ワークショップによる診療所をつくりました。
大久手計画工房のワークショップの達人・伊藤雅春さんとのとの協働です。
福島県飯野市に建つ「生協いいの診療所」は、白紙の段階から、組合員の方々が参加するワークショップで計画を実現しました。
ワークショップには、20歳の看護婦さんから91歳のおじいさんまで大勢が集まり、毎回のゲームで完成まで進みました。
まず、敷地に立つどの木を残すかを考える「とってお木ゲーム」から始まり、「ビジョンゲーム」ではどんな診療所ができたらいいのか、皆で夢を語ってもらいました。
敷地に実際の間取りを描いて問題点を洗い出す「原寸体験ツアー」も実施しながら、楽しく完成しました。
川の対岸から、建物の立面図を示したときには、組合員の方から大きな拍手で迎えられました。
完成した診療所も、組合員の人達に愛される場所となりました。
もとから建っていた母屋は生協の事務所が入り、隣には蔵のようなリハビリ棟、洋館のような玄関、小学校の校舎のような診療棟、農家のようなレントゲン棟という分棟型です。
小さな町のスケールを壊さないように、建物は用途ごとに小さく分けて建てました。
組合員に愛されて今年で29年経ちました。これからも長く地域に根ざしてほしい建物です。
所在 | 福島県 |
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PJ期間 | 1993年 |