柏の家

せがい造りの家

義理の妹の友人であった、宇沢弘文さんの姪御さんが紹介してくれたご親戚の家です。

当時三軒しか建てた実績がなかったのですが、三軒目に設計した「大宮の家」も見に来て、半日眺めていてその場で契約しようと言ってくれました。「木組」の設計が気に入られたようです。

オーナーは、職人探しを近所で建てている建物を見てご自分で決める方で、何人もの職人に面会して各種の職人を集めました。

当時、町並み保存の運動で、全国各地を歩いていましたが、中山道沿いの旅籠の「せがい造り」が好きで、大屋根の「せがい造り」の家を提案したところ実現しました。

一階に座敷と台所や水廻りを配置して、二階子ども部屋はガランドウの個室を配置し、掃き出しの廊下をせり出しました。

この建物を通りがかりの方がご覧になって、新たに一軒頼まれたこともあります。

二階がせり出す「せがい」の建物が印象的だったのでしょう。