庵治の家 〈香川県〉

庵治の家

瀬戸内海をのぞむ家

デザイン事務所の内装を頼まれた時に「いつか住宅も建ててね」と言われた女性社長の家です。

今回は、高松のご実家を依頼されました。敷地は庵治石の産地で、郊外の瀬戸内海を望む丘の上でとても眺めの良いところです。

庵治石は墓石で有名ですが、重さで運賃が高くなるため高価な素材ですが、地元では安い素材だとがわかりました。

敷地にも岩が露出していました。そこで石と木組の「ハイブリッド」を考えました。

表の顔は、石積みの外壁にして、車庫と玄関ホールを配置しました。

内部にも庵治石をふんだんに使い、重厚な趣を演出しました。

壁の照明器具は、藝大の友人の鍛金作家の作品です。

南側の顔は、数寄屋造りのように軽快につくりました。

瀬戸内の日差しが強いので、軒はおおらかに長く伸ばし、深い陰影をつくるようにしました。

内部の柱や梁も黒く塗り、壁にも薄く色を差し、室内に入ると目が疲れない落ち着いた壁になるようにしました。

二階の広間からは、瀬戸内の海が見えます。眼下を行き来する船を眺めているだけで時間が経つのを忘れます。

所在 香川県木田郡庵治町
構造規模 木造・コンクリート造(混構造)2階建て
敷地面積 519.00㎡(157.00坪)
建築面積 138.49㎡(41.89坪)
延床面積 208.24㎡(62.99坪)
建築費 3,500万円(参考価格)
設計監理 松井郁夫建築設計事務所
構造設計 山辺構造設計事務所
照明器具製作 藤田政利
施工 松寿建設 谷正教
竣工 1991年
建坪率
容積率
地域地区 指定なし
防火地域
構造材
床板
外壁仕上 一部石貼り
断熱材
内壁仕上
開口部

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