松本城のみえる家 〈長野県〉

松本城のみえる家

寒さを取り除いた木組

松本市内を見下ろす高台の斜面地はかつて、松本のビバリィヒルズと呼ばれる高級住宅街でした。

斜面の途中に横長の敷地を手に入れた若いご夫婦が依頼に見えました。

敷地からは、眼下に広がる松本盆地の中央に松本城が見えます。

この家の全ての部屋から「松本城のみえる家」にしようとリニアな横長の家を計画しました。

建具で仕切ることをしない室内はワンルームのようです。

リビングはもちろん台所や浴室、二階の寝室からも一望できます。

大きな木製窓は框が見えないように隠しました。

窓からの景色は一服の絵のように見えます。「ピクチァウインドウ」といいます。

この窓からは、ピアニストの奥様も演奏しながら松本城が見えます。

外壁は地元の木材であるカラマツを使いました。

寒い地域なので、断熱材の性能を上げて、ストーブを付けました。

冬でも暖かい家です。

所在 長野県松本市
構造規模 木造2階建
敷地面積 166.59㎡(50.39坪)
建築面積 54.28㎡(16.43坪)
延床面積 95.99㎡(29.04坪)
設計監理 松井郁夫建築設計事務所
構造協力 悟工房(山中信悟)
施工 田中製材工業(俊建築設計事務所 田中俊章)
竣工 2015年9月
建ぺい率 60%
容積率 160%
地域地区 第1種中高層住居専用地域
防火地域 法第22条地域
構造材 長野県産杉・吉野産杉
床板 徳島県産杉 厚15mm
外壁仕上 土壁風藁入りモルタル・2階唐松板張り
温熱環境 薪ストーブ
内壁仕上 漆喰塗 断熱材:セルロースファイバー
開口部

アルミ樹脂複合サッシ(ペアガラス)

木製造作サッシ