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2024年12月03日 Tue

師走だけにわたくしも走ります!

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今年の師走は、例年になくスケジュールがいっぱいです。

まず、今週の7日から広島の「鞆の浦」で「作事組全国協議会」の総会が始まります。

「作事組」は京町家の保存利活用の活動をしている会ですが、全国版の「作全総」は京都だけでなく金沢や姫路の町家の再生を実践している会です。

松井は亡くなった学芸出版の社長だった京極さんに頼まれて監事を担当させていただいています。

総会では「各地の事例報告」に始まり「技術の交流会」を通して全国の実践者を増やそうと学習します。

8日(日)と9日(月)の事例発表にはわたくしも「古民家の温熱改修技術」についてお話します。

ご存知のように「鞆の浦」は宮崎駿監督のアニメ「崖の上のポニョ」の舞台で有名です。静かな港町ですが1983年には港に巨大な橋をかける開発計画が巻き起こりましたが、全国規模の市民運動で阻止できました。

狭い間口の家々が立ち並ぶ風情ある町並みも近年空き家が増えています。今回はその「空き家問題」に取り組む集まりです。

鞆の浦の次の日は広島の設計者や工務店の小さな勉強会を爆心地の隣の「折鶴タワー」で行います。

一旦東京に戻って12日からは「能登の震災被害調査」に輪島市「黒島地区」に行くことになりました。

輪島市内の「黒島地区」は漆塗りを成業にする職人さんたちの住む古民家が立ち並ぶ「重要伝統的建物群保存地区」です。

能登ではボランティアで古い町並みの復興・継承のお手伝いをします。まずは職人さんや工務店の確保です。

地元の設計者と力を合わせて何ができるか探りたいと思います。

クリスマスの25日は「天橋立の平屋」の建前が決まりました。宮津という丹後半島の北端の町で、海に近いため津波の心配があるので「高床式」の「木組の家」を計画しました。床下が「せがい造り」のダイナミックな木組です。現在、建主さんに建前見学会をお願いしているところです。決まりましたらみなさんにお知らせします。

年末に全国各地をいったり来たりする目の回るようこそな忙しさですが、来年の完成に向けて張り合いのある年の瀬になりました。嬉しい限りです。