「美は、全てを統合する」と言われます。
美しいことは、色や形やプロポーションのことはもちろん、機能的にも性能的にも満たされた状態を言うと考えます。
わたしたちは、その家の建つ周囲の気候風土に溶け込む美しい家をつくります。
自然素材とむかしからの伝統技術を使って、つくりあげる住まいはまさに「本物」です。
「本物」は「真の豊かさ」を創り出してくれます。
自然素材は、年を経るごとに美しさを増します。それを「経年美化」と呼びます。
時間とともにより深みを増す素材の美しさは、住い手と共に歳を経てゆく姿です。
伝統の住まいに現代性を求めるには、最新の技術と設備を融合させることです。
伝統と現代性の融合によって「住まい」は長く愛されると考えます。
いつか来るだろうといわれている巨大地震…。
家をつくる時に考えるのは、まず命の安全ではないでしょうか。
わたしたちは、巨大地震にも耐え、命を守ることを一番に考えた家づくりを目指しています。
自然の猛威に逆らわず粘り強く耐えて崩壊しない「木組みの家」が最適であると考えています。
木組の家は、地震国日本で生まれたしなやかで丈夫な骨組みです。
木と木を組むことで「めり込み」と「摩擦」によって大きな力を逃す「減衰設計」です。
それには柱と柱を横つなぐ「貫」と「足固め」が大切です。
倒壊しにい木組みの家は、大きく変形しても元に戻る「復元力」を持っています。
さらに「組んでは外して、また組める」ので、「再生」機構を持ち、長く使える長寿命の家をつくります。
断熱材は今では設備の一です。
充分な断熱施工と「越し屋根」や窓から風が抜けるパッシブな工夫を取り入れ、風通しよい熱排出の通り道をつくります。
夏は暑さを感じなく、冬は寒さを感じない家づくりです。
無垢の木や漆喰の自然素材にこだわるのは、土や木は「調温」「調湿」に優れた素材です。
わたしたちのつくる家は「暑さ寒さを取り除く」体感温度の良い住まいです。
木材は一本一本育った場所や樹齢、伐採日、製材日、出荷日のわかる「生まれも育ちも分かる木」を使います。
伐りだした木を「バーコード管理」し、乾燥から製材、最終の出荷まで履歴を辿ることができます。
「トレーサビリティ」という履歴の分かる木です。
乾燥は天然乾燥。時間が経過しても色つやの良さを保つことができます。
無垢の木の色や香りなどの魅力を発揮することができる乾燥方法です。
一緒に山へ出かけて、植林や伐採の体験をしていただくこともあります。
木は伐った後も植えて育てれば「無限の資源」です。
わたしたちは生産者との「顔の見える関係」を大切にし、履歴のわかる木を使うことで、山を守る植林費用を還します。