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2021年12月21日 Tue

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年末年始休業は12/28〜1/4です

平素は格別のお引き立てを賜わり厚くお礼申し上げます。
誠に勝手ながら、松井事務所の年末年始休業期間は以下の日程となります。

2021年12月28日(火)~2022年1月4日(火)

期間中にいただいたご連絡は1月5日(水)から順次対応致します。
ご迷惑をおかけいたしますがどうぞよろしくお願い致します。

2021年12月20日 Mon

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「古民家のみらい」発刊のお知らせ

シリーズ第二弾の古民家再生の写真集が発刊します。

「古民家のみらい」ー成熟した社会を目指してー松井郁夫・仕事集2です。

実作の図面と工事中の解説を添えて、実務に役立つ仕事集です。

もちろん、写真集としても楽しめます。

「寒い」「暗い」を取り除き「しなやかな」耐震性能と「あたたかい」温熱環境を実践する

「進化する古民家再生」をご覧ください。

ウエルパイン書店より、210頁、オールカラー、来年1月末の発売予定です。乞うご期待!

Amazonから予約できます

 

 

 

2021年12月11日 Sat

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岐阜での講演会のお知らせ

「和の住まい」の講演会のお知らせ。

2022年1月17日14時から、岐阜県立国際たくみアカデミー「たくみホール」にて

省エネと和の住まいシンポジュウムで

「美しい木組の家」についてお話します。

内容は「古民家再生」から山と職人と住まい手を結ぶ「ワークショップき組」の仕組みとデザインです。

どうぞお近くの方は、ご参加ください。参加料は無料です。

この日に間に合わせた、最新版の写真集「古民家のみらい」と

好評発売中の「美しい木組の家」の販売もあります。

会場でお会いしましょう!

 

 

2021年12月09日 Thu

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コラム「木組の職人」

みなさんこんにちは、いつか古民家になるような丈夫で美しい木組みの家をつくりたいと想い続けている松井郁夫です。
このコラム欄では、日々の設計から考える家づくりのことや環境問題のことなどを綴っています。

今回は「木組の職人」について描きました。

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木組とは、木と木を組んで丈夫な骨組みをつくる日本の伝統的な職人技です。

木組で家をつくる職人は、まだまだたくさんいます。お寺や神社、古い民家も木組でつくられています。職人はベテランも若い人も手仕事の木組で腕を振るいたいと考えています。

わたしたちの主催する「ワークショップき組」のメンバーも全国で活躍しており、日本中の職人とネットワークを持っているので、各地の住まいを木組で手がけることができます。

図は、「継手・仕口」のイラストです。「継手」は握手して手をつなぐように木と木をつなぐことを言います。「仕口」は腕をつかむように接合することを言います。

2021年12月09日 Thu

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コラム「国産の無垢材」

みなさんこんにちは、いつか古民家になるような丈夫で美しい木組みの家をつくりたいと想い続けている松井郁夫です。
このコラム欄では、日々の設計から考える家づくりのことや環境問題のことなどを綴っています。

今回は「国産の無垢材」について描きました。

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わたしたちは、国産の無垢の木を使い家をつくります。丈夫な骨組や、美しい床・壁・天井も無垢の木でつくります。

豊かな生活は、自然素材に囲まれて暮らすことから生まれると信じているからです。

使用する無垢の木は、どこの山で生まれ育ったのか、履歴のわかる木です。

そのことで山に植林費用が還る「トレーサービリティ」という仕組みができあがります。

木は植えて、育てて、使えば、無限の資源です。国産の木を育てることは日本の山の保全につながります。

画像は、山で伐った木にバーコードを付けて、産地と伐採日を明示して出荷しているところです。

2021年12月09日 Thu

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コラム「住まい手」

みなさんこんにちは、いつか古民家になるような丈夫で美しい木組みの家をつくりたいと想い続けている松井郁夫です。
このコラム欄では、日々の設計から考える家づくりのことや環境問題のことなどを綴っています。

今回は「住まい手」について描きました。

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わたしたちは、これから家を建てる「住まい手」みなさんの言葉に耳を傾けます。

ひとりひとりの暮らし方の違いを、お話しの中から汲み取り、敷地の特性を読み取り、それぞれのご要望に沿って住まいの計画に反映させていただきます。

最初に描く図面は、たたき台として提示させていただき、繰り返し訂正と提案を行います。

写真は、依頼された敷地と別の建物の3Dスケッチと竣工写真です。どうぞ、納得のゆくまでお話しをお聞かせください。

2021年12月02日 Thu

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エッセイ 「成熟した社会を目指して」

 

歴史的な町並みの落ち着いた城下町で育ったせいか、重厚な古い家の連なる町並みに癒やされる。狭い路地や用水路の脇の洗い場の日陰に静寂を感じる。

幼い頃に遊んだ薄暗いお寺の境内や、神社の深い森の緑を見ると敬虔な気持ちが湧いてくる。

そんな故郷が、いまでは広い道路と明るい色の家々が立ち並ぶ、なんとも居住まいの悪い町になってしまった。

かつての家々は、黒々とした太い無垢の木で陰影の深いしっとりとした趣であった。季節がめぐると表情を変える町並みと祭りの喧騒が一年の生活に彩りをもたらしていた。

暑い夏も雪のふる冬も、住人は穏やかに一年を送った。むかしからの生活を同じように飽きもせず、ずっと繰り返すように。家族は年寄りも幼子も一緒に暮らし、和やかで、にぎやかな日常を楽しんでいる。

家族の暮らしは、嵐の夜も、病める日も丈夫な家が守ってくれる。安心と安全は地域のつながりが約束してくれる。

町内に住んでいる職人たちは、心強い知恵と工夫の持ち主だ。何か困ったことがあれば、顔見知りの友だちがやってきて解決してくれる。

どんな職業についているとしても、外面の体裁や見かけにこだわることもなく、のびのびと暮らすことができる町、そんな生活ができる、幸せな社会を目指したいと思う。

そこに流れる時間はゆっくりと、まるで、熟した果実が成るように豊かさに満ちている。

日々の設計の中で、想うこと…。