2006年09月26日 Tue
さようなら いせや
学生の頃から良く通った、吉祥寺の「いせや」という飲み屋が建替えになるというのでスケッチをしてきました。いつも焼き鳥を焼く煙が良いにおいをさせ、親しみのあるにぎやかさで迎えてくれる店でした。歌手の高田渡の行き付けでもあり、庶民的な暖かさが感じられるホッとする空間だったのに、また一つ昭和が消えてゆくかと思うと寂しい限りです。
「さようなら いせや」
2006年09月21日 Thu
石井崇さん直伝のパエリアを作ってみました。
今回はイカスミを入れなかったのできれいな黄色のご飯がたけました。
おいしそうでしょー 奈穂
「パエリア」
2006年09月20日 Wed
オーナーは、「京都の迎賓館」を担当した内閣府の方です。砥石のコレクターで、大工仕事にも精通しています。
当事務所を訪ねてこられて、開口一番「お前は、大工と話はできるのか?」と尋ねられました。
私の師匠が元大工棟梁で、建築家だったことを話すと、3日後に依頼がきました。
「骨太の伝統構法の家を頼む」「できれば横に長い家が良い」という条件でした。
千葉の埋立地に建っていた建売住宅を壊してみると、敷地は南北に深くて東西に狭いことがわかりました。
横に長くするには二階をせり出すことがいいだろうと考えて「せがい造り」という「和船」にルーツに持つ伝統構法を提案して認められました。
「せがい」は「船外」と書きます。「和船」の甲板を広くして積荷を多く積むために考えられた工法です。
西側の玄関はもちろん南側のリビングの二階もせり出して「二方せがい」の家になりました。
5段の梁組で実現しました。夜景は梁の間から光が漏れて二階が浮いて見えます。
計画中に古材を使いたいという話になって、奥様の実家から大黒柱が届きました。
運ぶ途中で切られてしまって短い柱の二本になりましたが、室内に威風を放っています。
所在 | 千葉県千葉市美浜区 |
---|---|
構造規模 | 木造2階建(せがい造り) |
敷地面積 | 220.27㎡(66.6坪) |
建築面積 | 98.91㎡(29.9坪) |
延床面積 | 139.21㎡(42.1坪) |
建築費 | 4800万円(参考価格) |
設計監理 | 松井郁夫建築設計事務所 |
施工 | 持井工務店 |
竣工 | 2006年9月 |
建ぺい率 | 50% |
容積率 | 100% |
地域地区 | 第一種低層住居専用地域 |
防火地域 | – |
構造材 | 岩手・福島・天竜(葉枯し乾燥) |
床板 | 栗 厚30mm |
外壁仕上 | 土壁風藁入りモルタル |
断熱材 | フォレストボード |
内壁仕上 | 漆喰塗・土壁藁入り |
開口部 | 木製サッシ、アルミサッシ(ペアガラス) |
作品 | 美しい木組の家 | 価格帯 | 4,000-5,000万円未満
2006年09月20日 Wed
大きくせがいが張り出たがっちりした和風建築が出来上がりました。
建主さんのご厚意により完成見学会を開催いたします。
ブログ | プロジェクトレポート | 検見川の家
2006年09月19日 Tue
たくさんの方が来て下さり、大盛況のうちに終わることが出来ました。
友人、仲間も見え、ギャラリーにならんだいろいろな仕事を見てさまざまなご意見を聞かせていただくことができました。事務所としてもこの機会にここまでの仕事を振り返り、これからにつなげて行きたいと思っております。
これからもよろしくお願いいたします。
「20周年展、お越しいただきありがとうございました。」
2006年09月17日 Sun
16日から事務所をギャラリーに替え、20年間の仕事の軌跡を発表しています。特にこの5年間の住宅を中心に、模型や写真を展示いたしました。ワークショップ「き」組のこれまでの住宅も10棟、模型を並べております。17日、18日の3日間の開催です。みなさまのお越しをお待ちしております。
いつも一緒に仕事をしている大工さんたちも、現場から駆けつけてくれました。自分たちが作り上げた家がたくさんあり、楽しそうに思い出していました。職人さんと共に歩んできたという感慨があります。
「20周年記念展、始まりました。」
2006年09月13日 Wed
この家は、2004年夏にワークショップ「き」組で建てた「国分寺の家」のお向かいさんです。
お隣同士で依頼された、大変ありがたい仕事です。
施工は「国分寺の家」と同じく石川棟梁、山も前回と同じく徳島TSウッド。
オールスターメンバーが集結しました。
大黒の杉材が内側から輝くようにみえる、架構の美しい建物です。
設計 松井郁夫建築設計事務所
施工 石川工務店
山 TSウッドハウス協同組合(徳島)
外観正面から見たところです。モダンな外観でありながら木組みの特性を生かした「せがい造り」のテラスです。
キッチンは対面式です。ガラスの飾りだなが明かりを受けてきれいに見えます。
和室は引き戸を閉めれば完全に個室になります。普段は開けておいてごろりと昼寝。
たくさんの方がお見えになりました。徳島からTSウッドの和田さん(林業家)も駆けつけ、木材の説明をしてくれました。
ワークショップ「き」組のメンバーで完成目前の「国分寺・Ⅱ」を見学に行きました。
ブログ | プロジェクトレポート | 国分寺の家II
2006年09月13日 Wed
2010年度 漆喰作品賞受賞
第七回木の建築賞「山と建てる賞」受賞
「検見川の家」が完成しました。
本格的な和風の住宅です。太い柱、太い梁がしっかりとした骨組みになりどっしりした家になりました。
民家の持っている力強い木組みの醍醐味を存分に発揮できたと思います。
せがい造りで2階が張り出しているので、二重三重に組まれた梁は最大5段にもなります。
両せがいなので迫力ある架構になりました。1階のデッキも広々と気持ちの良い外部空間になりました。
建主さんは木工を趣味にする木が大好きな方で、日本建築にも造詣が深く、
使われている欅と松はご自分で探してこられました。
欅の古材は玄関ホールと和室でこの家を支えています。
2階の梁に使った松丸太は福島の山まで選びに行かれました。
ご一緒して製材所を訪ねたのも楽しい思い出です。
持井工務店もはりきって仕事をしてくれました。7メートルの松丸太を刻む仕事は、
大きな下小屋を持っている持井工務店ならではの仕事です。
建て方は若い大工さんも大勢加わって賑やかに行われました。
上棟後の設計監理は、現場で建主さんにお会いするたびにお酒をいただき、
木や山、技術の話などに意気投合しながらの、楽しい監理でした。
行くたびに良くなるこの家の完成が近くなるにつれ、通えなくなるのが寂しいような妙な気持ちになりました。
秋晴れの日に行われた完成内覧会は遠方からも大勢の方がお見えになり大盛況でした。
夜は建主さんのご厚意でこの家最初の宴会をしました。
持井社長並びに松澤棟梁、若い現場監督も大いに力を出していただき、みんなでできた家です。
みなさんありがとうございました。
設計 松井郁夫建築設計事務所
施工 持井工務店
山 天竜、福島材
撮影 奈良岡 忠、松井郁夫建築設計事務所
五段に組んだ梁の隙間から漏れる灯り。
松丸太が頼もしく架かっています。古材の存在感が、空間を引き立てます。
南の光が吹き抜けのスリットを通して、家全体に回ります。
ストーブもアクセントになっています。
二階の寝室です。
欅の大黒柱は古材です。床は栗を使いました。広々としたデッキで地域との交流をはかります。
奥様と打ち合わせを繰り返し、使いやすいキッチンにしました。
和室には、旦那様の持ってこられた木の板のテーブルが置かれました。
ブログ | プロジェクトレポート | 検見川の家
2006年09月13日 Wed
知り合いに誘われて、窯焚きの手伝いに行きました。ただでさえ暑いのに、1000度にもなる火の勢いで皮膚が焼けるほどでした。はじめはちょっとした手伝いのつもりでしたが、真夏の肉体労働は思ったよりも厳しく大変なものでした。けれど一度は見てみたかった窯焚き。いい経験になりました。 奈穂
風の郷・窯焚き
2006年09月04日 Mon
タイのカンチャナブリーというのどかな町でカヌーをしました。
はじめてカヌーをしたのですが川の真ん中には驚くべき静寂が待っていて
ただひとつの言葉もいりませんでした。聴いたことのないお経や鳥の声も一緒に川を下りました。
デスクワークをはなれていそしむアウトドアほど気持ちいいことはないと思いました。
タイの川 至
2006年09月01日 Fri
全国の「民家」を訪ね、描きためたスケッチの中から、今回は16点ほど展示いたします。「民家に学び、先人の知恵を現代に生かしていく」という想いから、これからも旅を続けて行きたいと思っています。16日からは当事務所にて、20周年記念展も開催します。
どちらもご高覧下さい。
「日本列島・民家の旅」スケッチ展 本日から始まります
池袋西口から徒歩7分ほどのところです。
立教の方向、斜めに入らず広い通りをそのまま西へ行き、デイリーストアーの角を右に曲がります。50メートルほど入った右側、2Fです。
プロジェクトレポート