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2018年09月30日 Sun

「八王子の古民家再生」報告

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八王子の古民家再生現場は、大きな屋根に足場をかけております。急勾配の屋根なので、屋根足場が必要です。

これから屋根下地に木摺を貼り、防水紙を敷いてガルバリュウムを葺きます。

茅葺きの屋根に似せた形態になりますが、新たに明かり窓として「ハッポウ」屋根を加えました。

「高ハッポウ」という茅屋根をまくりあげたような明り取りです。

山形県の月山の麓の田麦俣集落に見られる、養蚕が盛んな頃に作られた独特の窓です。

屋根裏から入れた日射が一階に届くように、吹き抜けを作りました。

光が回る様子が楽しみな再生です。

2018年09月27日 Thu

「鎌倉古今」進行中

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2019年1月7日のOPENを目指して、鎌倉古今の現場が急ピッチで進んでいます。

毎回の施工打ち合わせも佳境にはいっております。

工事関係者や職人さんたちも頑張っております。

家具コーディネイトも済ませました。

内装も仕上げのイメージどおり出来つつあります。

先日はレストランの天井のルーバーが出来ました。

天井裏の300ミリの断熱材の施工に苦労したようです。

完成が楽しみになってきました。

2018年09月24日 Mon

国家プロジェクト「大工志塾」開校のお知らせ

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15年続いた「大工育成塾」が生まれ変わります。

今年10月より「大工志塾」として、全国で5地域で開催します。福島、東京、名古屋、大阪、福岡が教室です。

これまでの指導方法の良いところを充実させて、工務店の若手大工にも門戸を開きました。

15年で約800名の伝統構法の手刻みが出来る大工棟梁を育て上げた実績を踏まえて、更に精鋭を世に送り出すことを目指しています。

手刻みの大工を育成することは、今や緊急の問題です。

志の高い大工を育てる「大工志塾」です。

手仕事の日本を復活するために、毎月、私も全国を巡回します。

集まれ!大工を目指す若者たち!

 

 

 

2018年09月08日 Sat

事務所のパンフレットが新しくなりました!

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この度、松井事務所のパンフレットを更新しました。

近年の作品を追加して、内容が充実しました。

松井事務所では、いつか古民家になる木組の家づくりを続けています。

 

 

2018年08月30日 Thu

芳賀さん、お世話になりました。

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長年一緒に仕事をしてくれていた、左官屋さんの芳賀信夫さんが亡くなりました。

65歳でした。今年になって体調の不調を理由に一時休業していましたが、8月20日に永眠しました。

仕事のきれいな人で、芳賀さんの塗った漆喰壁は、まるで白い板を貼ったように真っ直ぐで平滑でした。

車の中で寝起きをしながら、どんなに遠いところでも来てくれて、ご夫婦で息の合った仕事をしていました。

松井事務所の左官仕事は、すべて芳賀さんでした。外壁の土壁風の藁入りモルタルも、一緒に工夫してくれました。

ベニヤの板に土を薄く塗って見せてくれた時は、驚きました。

事務所の玄関土間も、貧調合のモルタル塗りですが、まるで三和土のようです。

ニコニコと楽しそうに仕事して、「はい」しか云わない人でした。

他人の悪口を言っているのを聞いたことがありません。

本当に長い間、お世話になりました。きっといまごろ、天国に行ってるんだろうなぁ・・・

合掌

 

下の写真は

「東馬込の家」の台所の壁を塗る芳賀さん。

天井も照明ボックスも左官仕事です。

2018年08月06日 Mon

北区王子サイン計画

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むかしむかしの仕事ですが、30年前に実現したサイン計画のお話です。

先日、打合せ帰りに北区の王子駅に通りかかって、懐かしいサインを見に行ってきました。

王子の駅前は、歴史的な神社や稲荷、江戸時代から続く花見の名所「飛鳥山」などがある、いまとむかしが入り混じった場所です。

土地の起伏もあって、わかりにくかったので、当時の区役所では公共施設をつなぐサイン計画が持ち上がったのです。

当時、都市計画の仕事をしていたわたくしは、北区をめぐる散策路を計画し、各施設をつなぐ案内板としてサイン計画を提案しました。

景気のいい時代でもあり、王子駅や赤羽駅や田端文志村の辻つじに案内板を建てました。

そこで、インダストリアルデザインを先行した私の本領発揮。鉄や石を使ったオブジェのような案内板が出来上がりました。

30年も前なので、もう錆びて汚れているだろうと思っていましたが、なんと色を塗り直し施設名も増えて、現役で建っていました。

長く大事に使っていただけていると思うと、うれしいです! 見事に甦ったサイン挨拶して帰ってきました。

同じ時期に、JRの高架下のギャラリーも設計しました。

現代的な駅前と歴史的な神社やお稲荷さんをつなぐ通路なので、タイムトンネルのようなコンセプトでデザインしました。

子供たちの絵画を展示したり、王子近辺の名所をイラストにしたり、市民のギャラリーとして今でも活用されています。

当初の色と少し違っていましたが、長い時間を生きるデザインになってました。

いま取り組んでいる建物づくりにつながるコンセプトです。

デザインは楽しい! 地域のコミュニテイとつながることが出来る、まちづくりも楽しい!

 

2018年08月06日 Mon

夏季休業のお知らせ

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暑い日が続いております。

松井郁夫建築設計事務所では、8月13日(月)〜 16日(木)の4日間の夏季休業をいただきます。

8月17日(金)から通常通りの営業となります。

休業期間中のお問い合わせは、メールでお送りください。

皆様どうぞご自愛ください。

2018年08月02日 Thu

保育園と共同住宅の名前決定

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猛暑の中、着々と工事が進んでいます。

先日は3階床の配筋検査でした。日除けもない中で、職人さんたちが黙々と働いてくれています。感謝!

来年4月のOPENに向けて工事用の看板を作りました。

保育園と共同住宅の名前も決まりました。

「さくらさくみらい江原町」と「グレースイン江原」です。

2018年07月26日 Thu

「鎌倉古今」始動

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今春より設計を進めてまいりました、鎌倉の古民家再生工事がいよいよ始まりました。

鎌倉の奥座敷、二階堂に残る安政2年(167年前)の建物を、レストランとホテルに改修します。

緑豊かな自然に囲まれた、素晴らしいロケーションです。

「くらつぐ」という古民家再生に特化した会社の企画運営です。

https://kuratsugu.jp/

まさに蔵を改装した寝室や昭和の数寄屋を改装した宿泊棟がみなさまをお迎えします。

レストランは、奥田シェフをお迎えしております。

オーガニック料理のディナーやランチをお楽しみください。

すでに予約を受け付けております。

https://www.kamakura-cocon.jp/news/stay

どうぞ新しい鎌倉の魅力を体感してください。

2018年07月23日 Mon

「竹中大工道具館」展覧会

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竹中大工道具館から展覧会のお知らせがありました。
興味のある方は是非足をお運びください!

「南の島の家づくり-東南アジア島嶼部の建築と生活」
https://www.dougukan.jp/special_exhibition/minaminoshima

2018年07月21日 Sat

「漢方の本陣」現場報告

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「漢方の本陣」は、大きく傾いていた建物が真っ直ぐになりました。

橋本工務店の技術には目を見張るものがあります。

きれいな足固めの仕事を見てください。

数多くの根継ぎは、すべて金輪継です。柱の継ぎ手で最も堅牢な仕事です。

270年前の古民家の再生現場とは思えない強固な架構になりました。。

土壁も貫を入れ竹木舞を掻いて再現しています。

改修後は、「登録文化財」に滋賀県から推薦していただけるようです。ありがたいですね!

 

さらに、昔の姿そのままに、温熱改修を行います。

ここからは、夏見工務店の力をお借りします。

夏見さんは見えない空気をコントロールします。凄腕のパッシブハウス会員です。

現場では断熱材の入れ方について、念入りに打ち合わせしました。

外断熱が基本ですが、敷地の境界が厳しく内断熱になる箇所もあり、納まりの検討が必要です。

床下は、ゾーニング計画によって、エアコン一つで生活空間の寒さを取り除く試みです。

今回のような古民家での本格的な温熱改修は、おそらく日本でも珍しいと思います。

また、古くて低い梁を欠き込んで、頭が当たらないように補強も入れます。

もともと日本家屋の内法は5尺7寸の高さです。現代人では頭が当たります。

今回、床を水平に直したので、さらに低くなりました。

ここが知恵の絞りどころ。仕上げをお楽しみに!

 

2018年07月10日 Tue

「保育園+共同住宅」中間検査

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暑い中、炎天下の下での中間検査を受けました。特に指摘されることもなく、順調な現場です。

コンクリートの躯体は、木造住宅の何倍も大きく、柱、梁に囲まれた広い空間が出来るのが、魅力です。

まるで、民家のような架構に見えます。

作業員の方、逃げ場のない猛暑の中、ご苦労様です。

 

2018年07月10日 Tue

「八王子の古民家再生」

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八王子の古民家の屋根に、明かり採りの窓が付きました。

このような窓を「高ハッポウ」といいます。

山形の田麦俣の「かぶと造り」の民家に見られる屋根の形態です。

八王子の古民家は3階から光を取り入れて、1階までの吹き抜けで明るさを確保します。

これからが、楽しみです。

2018年07月06日 Fri

手刻みで家をつくる工務店をさがしています。

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松井事務所では、一緒に仕事をしてくれる工務店さんを探しております。

当事務所は、事務所開設以来、無垢の木と漆喰を使った家づくりを目指しております。

最近、木の家がほしいと望まれる方が多く見えていますが、仕事をしてくださる工務店が足りません。

木と木を組み上げる家づくりを、昔ながらの手刻みで、実践しくださる工務店を探しています。

できれば、都内の仕事ができると助かります。もちろん東京の近郊の会社でも結構です。

日本の本来の家、木組の家づくりをご一緒しませんか?

詳しくは、当事務所の松井にお電話もしくは、メールにてお問い合わせください。

これまでの実績を検討させていただきますが、これからの家づくりの未来をともにできる、

よい出会いをお待ち申し上げております。

代表取締役 松 井 郁 夫

 

2018年07月05日 Thu

「高円寺の家」お住まい見学会

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6年めを迎えた「高円寺の家」に、2組の建主さん候補の方たちをご案内しました。

午前中、1組目は若いご夫婦とお子様。

小さくても広がりのある空間を、とても気にっていただき、

現在計画中の3階建ての木組の家を、実施設計に進めることになりました。

午後は、4人のご兄弟で共同住宅を考えている建主さん候補の方たちです。

8人の見学者に19坪の家は、満杯で狭くなると心配しましたが、大丈夫。

広さは面積ではなくて、空間の繋がりや、外部の見え方、透視感などが大切なことをご説明させていただきました。

梅雨明けの暑い日でしたが、どちらも、自然素材の体感温度の爽やかさを体験していただき、みなさん大変熱心に見学されました。

2組の建主さん候補のご案内でしたが、みなさん木組の家の空間と性能に納得されたと思います。

松井事務所では、お住まいの家を見学していただく「お住まい見学会」をご要望に応じて実施しています。

現在お住まいの建主さんの方のご感想などお聞きする良い機会ですので、どうぞお申し込みください。

2018年06月27日 Wed

資産になる家2「浜田山の家Ⅱ」

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22年前に建てた「浜田山の家Ⅱ」が、建主さんの都合で、売りに出されました。

なんと、当時の姿のままで、建設当時の費用を上回る値段です!

まさに「資産になる家」です。

先日、売り主の不動産屋さんがお見えになって、建設当時のコンセプトや、素材の木材や漆喰、特注の建具などについて取材を受けました。

これまでに数々の雑誌に取り上げられた、こだわりの「木組の家」です。

いつか古民家になってほしい!

チラシを掲載いたします。今週土曜日より現地見学会があります。

ご興味のある方は、どうぞお運びください。

2018年06月19日 Tue

「漢方の本陣」見学会報告

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6月12日に滋賀県建築士会の方々約50名が現場見学に見えました。

270年前の古民家の再生現場は、建築士や工務店の方にも珍しかったと思います。

スコットランドの建築家も飛び入り参加して、大いに盛り上がりました。

来年5月には、滋賀の建築士会ので講演を依頼されました。

その頃には、本陣さんが完成していると思います。

みなさんに内覧会に来ていただければ、また話も盛り上がるでしょう。

「日本のすまいは、古民家からやってきた」という現代木造住宅のルーツの話をしたいと思います。

2018年06月19日 Tue

北海道「北の民家の会」基調講演報告

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北海道にも民家はあります。明治の開拓時代に本州から渡った職人たちがつくった各地の民家です。

道内に残る明治の古民家を再生している、武部建設主催の「北の民家の会」総会に基調講演を依頼されて行って来ました。

会場には、以前からの知り合いが何人か見えていました。

CASBEEを創るきっかけを作った環境共生の町、下川町の相馬さん。

下川町の環境共生住宅を設計した、櫻井百子さん。

FB友達の山本亜耕さん。この日が初顔合わせ。

そして誰よりも大事な人。私に温熱設計を目覚めさせてくれた、Replan編集長の三木さん。

その三木さんのブログを転載します。知り合ったいきさつなど、軽妙な語りをお楽しみください。

【伝統工法・松井郁夫講演 in 北の民家の会】

2018年06月06日 Wed

保育園+共同住宅進行中

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木造住宅の木組を得意にしている松井事務所ですが、事務所近くにコンクリートの保育園と共同住宅の設計を依頼され着工しております。

パートナーに荒俣真琴さんを迎え、子育て世代の目線で優しいデザインの保育園を目指しております。

後ろの高層マンションに配慮した、3層の低層建築です。

1階と2階が保育園。3階が保育士さんの住まいとして計画しています。

地下工事を終えて、いよいよ地上部分が建ち上がります。

内部には、木組の柱梁を入れ込みます。もちろん床は桧の無垢の木です。

子どもたちに小さなうちから、自然素材に触れてもらえれば、優しい気持ちになれると思います。

外壁の色など、まだまだ検討することはたくさんあります。時々ご報告しますので、木組の家と同様にお楽しみください。

 

2018年06月05日 Tue

新しいスタッフが来てくれました。

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おかげさまで、応募していたスタッフ募集に、新しいメンバーが決まりました。

「赤尾あずさ」さんといいます。

いくつかの設計事務所を経た、実力のある経験者です。

当事務所の主催する「木組のでザインゼミナール」や「古民家再生ゼミ」に参加され、今回の応募に答えてくれました。

外部スタッフの「荒俣真琴」さんと同じ事務所に所属していたことがあります。

お二人とも、スキルの高い主婦です。

みなさま、どうぞよろしくお願いいたします。

 

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