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2013年01月29日 Tue

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家の人格

一軒の古民家の改修計画が始まります。

実測調査の結果、明治40年一月上棟の建物とわかりました。106年前の建物ということになります。

足元の作り方に特徴があります。石の礎石に載せただけの、いわゆる石場建ての民家です。

土台の上に足固めを併用した、床下のしっかりした建物です。

6間×4間の母屋に当たる丈夫な架構に下屋がついています。

このような建物は、現在の基礎コンクリートに土台を緊結した建物とは違う構造でできています。

足元がフリーなのです。

そこで限界耐力設計法という構造解析をお願いしました。

その結果、この家の耐力は巨大地震にも耐えることがわかりました。

約42坪の平屋ですが、開放的でかつ耐震的な建物ということがわかったのです。

さらに調べてみると、一間置きの梁を一間置きの柱が支える、合理的で素直な造りかたでした。

座敷の床構えもけれんみのない清楚な感じです。

この家を造った大工の人柄が、この家の人格を表している気がしました。

明治の職人の気質を大切に、この家再生しなければと思います。

耐震に加えて、温熱環境にも過不足のない改修を目指します。

またご報告いたします。

 

2013年01月25日 Fri

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歴史的な民家の行方

全国に残る歴史的な町は、文化庁の伝統的建物群保存制度によって保存されています。いわゆる伝建地区と呼ばれる町並みです。

しかしながら、そのような保存制度に守られた町の建物でさえ、改修や増築の折には現行の建築基準法に適合しない建物とみなされてきました。 むかしながらの日本の大工技術で作られた伝統的な家が、既存不適格という不名誉な名前で呼ばれているのです。

歴史的な町並みに建っている多くの民家は、明治時代もしくはそれ以前に建てられた家々です。その多くは伝統的な木造建築で、石の上に載ったいわゆる石場建ての工法です。現在の法規の基礎との緊結という条件が、石場建てでは適合していなかったのです。そのために、文化財となっている木造建築の多くは、耐震改修に窮していました。

しかしながら、昨年度まで実施された、国土交通省の伝統的木造建築の設計法作成委員会において、振動台で揺らされた実大の建物は、石場建てで巨大地震に耐えました。実験棟は、歴史的な建物に多く見られる足元フリーの木造二階建てでしたが、実験の結果、大きな破損もなく、巨大地震をしのぐ石場建ての効果が見られたのです。

この結果は、日本の伝統的な建物のこれまでの常識を覆す大きな出来事ですが、あまり多くの方に知られていません。現在、国土交通省では実験の検証結果を取りまとめ足元フリーの設計法を検討しているところです。

この成果によって、これまで既存不適格と言われてきた歴史的な民家が工法的に見直され、多くの歴史ある町並みに光明が与えられることを願っています。

先人たちが作ってきた歴史的な建物が、最も新しい検証実験で地震に強いことが証明されたことを知っていただくとともに、わたしたちは、民家の知恵と工夫を、これからの家づくりに活かして行きたいと考えます。

2013年01月24日 Thu

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「高円寺の家」雪の日にご訪問しました

130124高円寺の家東京に大雪が降った日、竣工したばかりの「高円寺の家」にご訪問しました。
松井が桧に手書きした表札をお渡しし、カーテンなどインテリアが取付いた様子を拝見させていただきました。
「庭を眺めながら暮らしたい」という言葉ひとつをいただいて、完成したお住まいです。
雪が溶けたら、庭づくりがはじまります。

2013年01月22日 Tue

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東京都「善福寺の家Ⅱ」お住まい見学会(満員御礼)

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東京都杉並区「善福寺の家Ⅱ」 お住まい見学会
2月9日(土) 13:00~16:00
(印刷用PDFはこちらです)

(定員に達しましたので締め切らせていただきました。ありがとうございました。)

「善福寺の家Ⅱ」が竣工して4年が経ちました。
東京都杉並区善福寺公園の近くに建つ、パティオのある木組みの家です。パティオに緑を植え、四季の変化を楽しめます。2階には空中回廊と呼ぶバルコニーがあり、上から中庭を臨めます。 この度、建主さんのご厚意により、お住まいの様子を見学させていただけることとなりました。 無垢の木と漆喰による、人の体にやさしい室内です。調温湿に優れた自然素材の快適な住み心地をぜひ体感ください。 お申し込みをお待ちしております。

お申込み先
一般社団法人ワークショップ「き」組事務局 (松井郁夫建築設計事務所内)
電話:03-3951-0703 メール:info@kigumi.jp

※お申込みの方に、地図をお送りします。
※お申込み、お問い合わせは「お問い合わせフォーム」からも受付しております。
※一般向け見学会ですので建設業関係の方のお申込みはご遠慮ください。

2013年01月17日 Thu

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林政ニュースに掲載「高円寺の家」

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「木組みの準耐火建築物」として注目を集めている「高円寺の家」が、
日本林業調査会から取材を受け、林政ニュースに掲載されました。

「高円寺の家」の敷地は東京都条例による「新防火地区」です。
防火規制の厳しい都会の狭小敷地でも、国産の無垢材をふんだんに使った、
丈夫で快適で省エネルギーな住まいを実現出来ます。

(印刷用PDFはこちらです)

2013年01月15日 Tue

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「吉祥寺の家Ⅱ」1年点検

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「吉祥寺の家Ⅱ」が竣工して1年が経ち、点検にお伺いしました。

この日の都内は大雪だったので、「吉祥寺の家Ⅱ」が雪の中に佇む姿を見ることができました。
家の中に入ると暖かく、1年を通じて快適にお暮らしとのことでした。
吹抜のある延床40坪の住まいをエアコン一台で空調できる工夫を施した、燃費の良い、省エネに優れた木組みの家です。

2013年01月12日 Sat

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「伝統建築の省エネ設計」建築技術

住宅建築2013年1月号「伝統建築の省エネ設計」

住宅建築2013年1月号「伝統建築の省エネ設計」

建築技術2013年1月号は「改正省エネ基準と省エネ住宅計画原論」特集です。 「伝統建築の省エネ設計」と題して、南雄三氏より依頼された松井の原稿が掲載されました。

伝統的建物が断熱化によって、温熱性能の向上が可能なことを計算によって確かめました。

これから日本の気候風土に根ざした住まいの快適性を実現するために、断熱だけでなく湿度や通風などをコントロールする総合的な家づくりを目指します。

架構を知り尽くした松井事務所がつくる、快適で燃費の良い家にご期待ください。

(印刷用PDFはこちらです)

2013年01月12日 Sat

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温熱エコ改修「南房総の民家再生」

130112minamiQgenkyo1130112minamiQ1「南房総の民家再生」では温熱環境を向上させる改修を行います。

既存家屋、無断熱土壁の家の実測から、熱損失係数(Q値)を算出し、次世代省エネ基準(Q値2.7W/㎡K以下)を満たす仕様を提案しました。

Q値とは、室内外の温度が1℃の時、家全体から1時間に床面積1㎡あたりから逃げ出す熱量のことをいいます。
数値が小さいほど、熱が逃げにくい家ということになります。

「南房総の民家再生」では、現況の10.54W/㎡K(表上)という値であったにもかかわらず、温熱エコ改修によって、次世代省エネ基準を上回る2.39W/㎡K(表下)まで下げることが可能です。

上の判定書が改修前、下が改修提案後の判定書です。
一番下の棒グラフを見ていただくと、改修前に屋根、外壁、窓や床から逃げていた熱が、温熱エコ改修によって抑えられた様子がわかります。
つまり、古い無断熱の建物でも、温熱エコ改修によって燃費がかからないうえに快適な暮らしができることがわかります。

 さらに耐震性能を加えて、耐震エコリフォームをお勧めします。これからのリフォームには欠かせない改修方法です。

(岐阜県立森林アカデミー講師・辻充孝さん作の判定ソフトを使用しています)

 

 

2013年01月12日 Sat

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「高円寺の家」が木材新聞に掲載されました

「高円寺の家」は「木組みの準耐火建築」として各方面から取材を受けました。
日刊木材新聞の記事を、掲載いたします。

————以下掲載記事————

東京都杉並区の防火地区内にムクの木材を使った木造住宅が完成し、設計士の間でちょっとした話題になっている。
同住宅を設計した建築事務所の代表者は「防火地域でも木造住宅が建設できることの参考例になれば」と話す。
同住宅は、JR高円寺駅から徒歩10分の住宅密集地に建設されたK邸。当地は建築基準法とは異なる「新防火地区」。
これは住宅密集地を対象に都条例で定めれられたもの。敷地30坪弱に約20坪の2階建て。

燃えしろ設計による準耐火建築物で、外装に45ミリ厚の木材、タルキに150ミリ角を使ったほか、 梁も150×240ミリなど内外に木材を大量に使い「木材費は建築費の2割程度」という。

設計は松井郁夫建築設計事務所(東京都松井郁夫社長)、施工はキューブワン・ハウジング(同、細沢龍雄社長)が それぞれ手掛けた。
同建築設計事務所は燃えしろ設計の建築は初めてだったため、桜設計集団・安井昇氏の指導を受けた。
木材は天竜TSドライシステム協同組合が供給した天竜材を使った。
施主のK氏は「風呂場からライトアップした中庭が見えるようにしてほしいという以外は、全て松井先生にお任せした。
建坪からするともっと狭いかと思ったが予想外に広く、使い勝手も良い。大変満足している」と話している。

 

(印刷用PDFはこちらです)

 


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2013年01月10日 Thu

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耐震エコリフォーム「南房総の民家再生」

130110小屋裏調査「南房総の民家再生」は耐震エコリフォームです。まず詳細な調査で現状を把握しました。実測をもとに構造計算を行い、劣化した部材を取り替え、断熱材を入れ、床を張り替えます。地震に強く、快適な温熱環境で省エネに優れた空間に生まれ変わります。

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2013年01月01日 Tue

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新年のご挨拶

あけましておめでとうございます。

みなさまに健康と幸せがおとずれる、良い年でありますように祈念申しあげます。

当事務所では、開設以来、丈夫で長寿命の木組みの家づくりを展開しております。
また、快適で暮らしやすい家づくりを目指して、自然素材にこだわってまいりました。
おかげさまで、多くの住まい手のみなさまの、ご支持と信頼をいただいております。

さらに、これからの低炭素社会の実現に向けて、
これまでの丈夫な架構(骨組)に加えて、断熱性能のよい壁(外皮)をつくり、
省エネルギーの住まいづくりを進めてまいります。

地震や災害に強く、快適で洗練されたデザインの「美しい日本の家」を目指して、
これまで以上に努力してまいりますので、今年もどうぞよろしくお願いいたします。

2013年 元旦

株式会社 松井郁夫建築設計事務所
代表取締役 松井郁夫

 

 

2013年01月01日 Tue

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年賀

松井郁夫建築設計事務所

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